IMF、2025年の世界成長率を2.8%に下方修正 さらなる減速の可能性も
(VOVWORLD) - IMFは「短中期的な見通しには下振れリスクがある」と指摘し、2025年の世界成長率が2%を下回る確率を約3割と試算しました。
アメリカ・ワシントンD.C.にある国際通貨基金(IMF)本部(写真:THX/TTXVN) |
国際通貨基金(IMF)は22日に公表した最新の世界経済見通しで、2025年の世界全体の成長率を2.8%と予測し、今年1月時点の前回見通しから0.5ポイントの大幅な下方修正を行いました。アメリカのトランプ政権による高関税政策の影響が広がっており、「ほぼすべての国」の成長予測が引き下げられたかたちです。2026年についても3.0%と、回復の動きは鈍いと見込まれています。
IMFは「短中期的な見通しには下振れリスクがある」と指摘し、2025年の世界成長率が2%を下回る確率を約3割と試算しました。これは昨年10月時点の17%から大きく引き上げられたものです。また、アメリカが景気後退に陥る可能性についても、同じく37%と、前回の25%から高まっているとしています。
IMFのチーフエコノミストであるピエール・オリビエ・グランシャ氏は、「(トランプ政権の関税措置により)過去80年間機能してきた世界経済のシステムがリセットされ、新たな時代に入っている」と述べました。世界貿易の伸び率については、2025年に1.7%まで減速すると予想されており、前年の3.8%からの急激な低下となります。
日本の成長率は2025年に0.6%と見込まれ、1月の予測から0.5ポイント下方修正されました。2026年も0.6%にとどまり、停滞が続くと見られています。個人消費は引き続き堅調ですが、アメリカの関税政策や不透明な外部環境の影響により、プラス効果が相殺されると分析されています。
アメリカの2025年の成長率は1.8%と予測され、こちらも前回から0.9ポイントの大幅な下方修正となりました。政策の不確実性や貿易摩擦、想定以上の個人消費の減速が背景にあります。2026年についても、高関税の影響が続き、成長率は1.7%と、0.4ポイントの引き下げが見込まれています。
中国の成長率は2025年と2026年ともに4.0%にとどまる見通しで、今年の政府目標である「5%前後」を大きく下回る結果となっています。通商政策をめぐる不透明感が経済成長の足かせとなっているとみられます。(時事通信)