(VOVWORLD) -ドラをよく演奏する地方としてベトナム中部高原地帯テイグェン地方の各省です。これらはコントーム省、ザライ省、ダクラク省、ラムドン省、ダクノン省の5つの省になります。
ホアイ こんにちは、ホアイです。
ソン こんにちは。ソンです。今日のこの時間はドラの演奏の教えに熱心なバナ族の職人についてお伝えします。
ホアイ ドラは金属製の打楽器の一つで、紐で吊り下げられた円盤みたいものをばちで叩いて打ち鳴らすものです。中部高原地帯テイグェン地方のこのドラが2005年ユネスコ=国連教育科学文化機関により、無形文化遺産として認定された際、ゴングとも呼ばれますよね。
ソン そうです。ドラをよく演奏する地方としてベトナム中部高原地帯テイグェン地方の各省です。これらはコントーム省、ザライ省、ダクラク省、ラムドン省、ダクノン省の5つの省になります。
ホアイ ここに住む住民はバナ族、ソダン族、コホ族、エデ族、ザライ族などの各少数民族の人々です。
ソン 地元の人々はドラの音を通じて、自らの悲しみ、喜び、怒り、期待などを示すことができます。昔から、地元の人々は赤ん坊が生まれた時や亡くなった人がいる時など、生活の中で起こるさまざまなこと冠婚葬祭にドラをよく使っていますね。
ホアイ また、テイグェン地方の人々はドラが人間と神との橋渡し役を演じることができると信じています。ドラはテイグェン地方の人々の生活にとって欠かせないものと言っても過言ではありません。
ソン そうですね。テイグェン地方コントーム省に住むバナ族の職人アビュさんは10年前から、ドラに深い愛情を持っています。そのため、アビュさんはこの文化遺産の維持、保存のため、地元の子供たちにドラ演奏のやり方を熱心に教えています。
ホアイ コントーム省ゴックベイ村にあるダンチャンコン小学校に在学している生徒数はおよそ700人ですが、ほとんどがバナ族の生徒です。しかし、特別なのはこれらの生徒はだれもがドラ演奏に興味を持っているということです。授業が終わった時や日曜日などの休日に、校内はドラの音が響き渡っています。
ソン この小学校のダウ・テイ・ラン( Dau Thi Lan) 校長によりますとこの学校では長年、ドラの演奏を教えてきました。特に、ドラの職人アビュさんは生徒たちを熱心に指導してきました。ラン校長の話です。
(テープ)
「アビュさんはバナ族の伝統的文化を夢中になっています。彼は昔からの古いドラを収集している他、若者たちに、ドラ演奏を教えています。ですから、子供たちは学校に通うことが大好きです」
ソン アビュさんはダン・チャン・コン学校の生徒を始め、若者たちにドラの演奏のやり方を教えるだけでなく、ドラ文化に関する見識を伝えています。これはバナ族の若者たちが伝統的文化の保存意識を芽生えさせるものとなっています。
ホアイ アビュさんの指導を受けた多くの生徒はドラの演奏ができるようになり、ドラ演奏大会やコンクールで賞をもらっています。
ソン コントゥム省ハムギー中学校の女子生徒イー・タイ・テイ・キム・ガン( Y Thai Thi Kim Ngan) チャンは次のように語りました。
(テープ)
「アビュさんは小学校の時から、私がドラの演奏方法を教えてくれました。特に、子守の歌の演奏が大好きです。この歌を1年間に練習しました。アビュさんが教えてくれました」
ソン アビュさんはドラ文化に深い愛情を持っています。その愛情を他の人々にも広められるように、この10年、アビュさんはドラ文化の研究に取り組んできました。
ホアイ アビュさんは若者たちにドラの演奏のやり方を教える他、壊れた古いドラを集めて、修理していました。また、アビュさんはテイグェン地方の至る所に行って、古くなったが貴重なドラを収集しています。アビュさんの話です。
(テープ)
「私の最大の願いは家族の人々、村の人々に対し、ドラの価値を理解してもらうように全力を尽くすということです。ドラはバナ族ならではの文化ですから、生きている限り、ドラの維持、保存に引き続き頑張ります」
ホアイ アビュさんにとって、ドラはバナ族の心からの音色です。ドラを維持、保存するためには、日常生活にも若者たちはドラを演奏する必要があります。
ソン こうした考えを持つアビュさんは現在も毎日、コントーム省の至る所に行って、ドラの演奏のやり方を教えていますね。
ホアイ そうですね。では、おしまいに一曲お送りしましょう。「~」です。
(曲)
「~」をお送りしました。今日のハノイ便はドラの演奏の教えに熱心なバナ族の職人ついてお伝えしました。それでは今日はこの辺で。