ベトナム孤児の日本人お父さん

(VOVWORLD) - 杉良太郎さんはベトナム日本親善大使として活躍していますが、ベトナムでは、たくさんの孤児のお父さんとしてもよく知られています。

ホアイ こんにちは、ホアイです。 

ソン こんにちは、ソンです。来年2018年はベトナムと日本の外交関係樹立45周年です。両国関係はかつてないほど良好に発展しているとよく言われています。その発展には両国のいろいろな方が大いに貢献していますが、その中には、日本の有名な俳優であり芸術家でもある杉・ 良太郎さんがいますね。

ホアイ ええ、そうですね。杉さんはベトナム日本親善大使として活躍していますが、ベトナムでは、たくさんの孤児のお父さんとしてもよく知られていますね。

ベトナム孤児の日本人お父さん - ảnh 1 杉親善大使とベトナム子供たち

ソン そうですね。杉さんはこれまでにベトナム人の孤児101人を養子にしたんですね。こうしたことから、杉良太郎さんがなぜ、文化活動のほか、子供のための社会活動家としても知られているのかというわけがわかりますね。では今日のこの時間は、ベトナムの子供に対する杉良太郎日・越親善大使の愛情についてお伝えしましょう。

ホアイ はい。杉良太郎さんが始めてベトナムに来たのは1989年のことですが、この28年間、彼によって設立された日本ベトナム文化友好協会は、ベトナムと日本の文化交流に大きく貢献すると共に、ベトナムにおける日本語教育を大いに進めていると評されていますね。これにより、杉大使は、1997年にベトナムの国家主席から「友好勲章」を授与されました。

ソン 文化活動の他、杉大使は、孤児を養子にしたり、ストリート・チルドレンを助けたりするなど、ベトナムの子供に特別な愛情を表していますね。これまで、杉大使は、ベトナムの孤児101人を養子にしており、養子をさらに増やそうとしています。杉大使は次のように話しました。(日本語のテープ)

ホアイ 心臓に 疾患(しっかん )がある養子が杉大使から心臓手術に必要な治療費を受け、健康を回復しました。そして、ほとんどの養子がハノイにあるバックラ孤児院に住んでいたので、この孤児院に対する杉大使の大きな支援は、彼らの物心両面での生活を改善したと評されています。杉さんの養子になることは、孤児たちにとって大きな励ましとなっています。杉さんの養子の一人ブイ・ヴァン・ハイさんの話です。

(テープ)

「杉さんの養子になるのはうれしいです。いつも、養父に物質的にも精神的にも大いに助けてもらっています。養父の恩に報いるため、一生懸命に勉強し、立派な成績を上げようと思います。」

ホアイ 杉大使の支援により、バックラー孤児院の施設がよくなっています。バックラー孤児院のチュ・ディン・ディエプ担当者は、次のように話しました。

(テープ)

「杉大使は、 Birla村を訪れると、ここの子供たちはお父さんの愛情が足りないということを認識し、村の子供を養子にすることにしました。ベトナムを訪問するたびに、いつも養子を訪れてプレゼントをしてくれます。又、新年などにも手紙やプレゼントを送ってくれます。杉大使は、両親を亡くした村の子供たちに深い愛情を抱いています。」

ホアイ そして、杉大使は、子供が健全に育つため、ベトナムを始め、アジア諸国の学生を対象とした映画制作コンテストというアイデアを2007年に発表しましたね。

ソン そうですね。このコンテストは毎年行われている年次活動となっていて、全国のすべての学校にまで広がっています。コンテストでは、ベトナムの学校の学生たちは、学年や年齢を問わず、個人やグループでホームビデオを用いて自由に映画を制作します。具体的には、学生たちは、現代ドラマと時代ドラムの2種類のドラマ、自然を含むドキュメンタリー、コンピューターによるアニメ制作などの分野で、3分くらいの短編にまとめます。

ソン 審査員は、映画愛好家、学校の先生方、マスコミの方々などです。そして、全国大会において 決められる優勝者はアジア諸国の学生たちの間で作品を競い合うというものです。

ベトナム孤児の日本人お父さん - ảnh 2 コンテストの授賞式

ホアイ 今年のコンテストは11回目で、「先生」をテーマにしています。ハノイのファン・チュ・チン中学校の学生たちは「私の先生」という作品で優勝し、ベトナムを代表して今月北海道で行われるアジア国際子ども映画祭に参加しました。

ソン コンテストの優秀作品は衛星放送や地方放送局などで放映されたこともあるそうです。私たち大人は、子供に作られた映画を見ることで、子供の考えや夢などを理解することができます。そういう意味で、このコンテストは、社会的にも大きな意味を持っていますね。

ホアイ その通りですね。一方、映画制作を通じて、学生たちは、自分が何を伝えたいのか、自分たちにとって大切なものは何か、自分たちの目に何が映っているのか、心や頭の中でぼんやりとしていることを一つの形にしようとすることで改めて自分を見つめ直し、今、自分が何を必要としているのかを、はっきりとさせることができますね。

ソン ええ、そうですね。近年、学生の多少が目標や夢もなく、進路を失い、学校を卒業してもフリーターになる者、又は、働くことさえ拒否している若者が増えているという現状では、こうしたコンテストで映画制作を経験することによって、学生は、自分の将来の道を見つけることができるかもしれませんね。

ホアイ そうなんです。又、コンテストでは、海外の学生との間で、作品を競い合う中で、その国の文化や習慣はもちろん、海外の学生の考えることと自分たちの考えとの共通点や相違点を知ることができます。これによって、学生たちは、豊かな世界観を身につけられるようになりますね。

ソン そうですね。学生を対象とした映画制作コンテストを通じて、子供たちは、自分の居場所を見つけ、製作の過程で協調性や責任感、又、競い合うことで、競争意識や向上心を身につけさせます。そして、何より一人一人の子供に、自分にもできるという自信を持たせるいい機会だと思います。もし私が生徒なら、必ずこのコンテストに応募したいですよ。

ホアイ 私もそうです。杉良太郎親善大使は、子供の健全な成長を願ってこのコンテストを提唱したわけですね。より多くの学生がコンテストに参加することを期待しましょう。

ソン そうですね。これは両国の国民の相互理解を深めるものの一つでもありますね。では、おしまいに一曲お送りしましょう。「~」です。

(曲)

「~」をお送りしました。今日のハノイ便りは、ベトナムの子供に対する杉良太郎親善大使の愛情についてお伝えしました。それでは、今日はこのへんで。

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