地雷・不発弾除去プロジェクトRENEWで働く女性スタッフ


ホアイ
  こんにちは、ホアイです。 

ソン  こんにちは、ソンです。今日のこの時間は、ベトナム中部のクァンチ省で実施されている地雷と不発弾の除去プロジェクトに参加している女性についてご紹介します。

ホアイ はい。このプロジェクトの名前は「環境回復と戦争後遺症の克服」ですね。英語の頭文字を一つの単語として発音して、RENEW(リニュー)と呼ばれています。

ソン ベトナム戦争が終わってから40年たっても、戦争中に使用された地雷と不発弾によって死者と負傷者が今なお出ています。これまで、4万人あまりが死亡、6万人あまりが負傷しています。

ホアイ 特に、戦時、最も激しい戦場となったクァンチ省はその被害が住民生活に大きな影響をもたらしています。2001年、クァンチ省人民委員会は、地雷と不発弾問題を徹底的に解決するため、各国の組織と団体に包括的な地雷・不発弾撤去プロジェクトへの支援を呼びかけました。アメリカのベトナム戦争退役軍人記念基金をはじめ、多くの組織と団体の支援によって、 RENEWプロジェクトが誕生しました。

地雷・不発弾除去プロジェクトRENEWで働く女性スタッフ - ảnh 1
RENEWの地雷・不発弾処分チーム

ソン このプロジェクトは、現場での地雷・不発弾の撤去と共に、地雷・不発弾に対する地元の人々の認識を高める教育活動に集中しました。特に、地雷・不発弾のことを知らない子供たちを対象に、爆弾や地雷などの爆発弾の区別の仕方や、爆発弾を発見した際の処理方法を教えるコースはクァンチ省の各学校で頻繁に行われまています。こうしたことから、地雷と不発弾による死傷者の数は、このプロジェクトが始まった2001年は59人でしたが、2013年には6人に減りました。

ホアイ それはいいですね。地雷と不発弾による死傷者をゼロにするという目標はまだ達成されていませんが、このプロジェクトは大きな役割を果たしていると評されています。これまで、 RENEWプロジェクトは2万7千の爆発弾を処分し、爆発弾の除去を必要とする686ヘクタールを確定し、その中で、106ヘクタールでの爆発弾を処分しました。

ソン こうしたRENEWプロジェクトは、外国の非政府組織がベトナムで実施ているプロジェクトの中で最も成功していて、地雷と不発弾の処分を目指すプロジェクトとして世界的にも有名だそうです。

ホアイ この成功に大きく貢献しているのはプロジェクトのスタッフ30人近くで、毎日、危険で大変な仕事を諦めずに続けています。男性の仕事だと思われがちですが、8人は女性で男性と同じようにやっています。 RENEWプロジェクトの第3地雷不発弾処分チームのレー・スアン・トゥンさんの話です。

(テープ)

「 RENEWプロジェクトの女性たちは男性に(おと)るこのはありません。さらに、真面目で几帳面(きちょうめん)という貴重な性格があります。仕事以外で、男性はレディファースト面がありますが、仕事上では、彼女たちは責任を持って自分の仕事をよくやります。」

ホアイ 今日はベトナム中部のクァンチ省で実施されている地雷と不発弾の除去プロジェクトに参加している女性についてご紹介しています。ここで一曲お送りしましょう。「~」です。

(曲)

「~」をお送りしました。

ホアイ 今日のハノイ便りは、ベトナム中部のクァンチ省で実施されている地雷と不発弾の除去プロジェクトRENEWに参加している女性についてお伝えしています。このRENEWプロジェクトの8人の女性は皆、30歳以下ですが、一番若い人は23歳のグエン・ティ・チャンさんです。

ソン チャンさんはRENEWにはいってから2年経ちました。医学専門学校を卒業したチャンさんは、地雷探知機の操作の他、チームの医療も担当しています。チャンさんの話です。(テープ)

ホアイ 「はじめは卒業後、この仕事をするとは思わなかったわ。でも、クアンチ省で生まれ育った私は地雷と不発弾による多くの事故を見ているので、微力ながらも故郷の建設に貢献したいと思ってこの仕事をすることにしたんです。この仕事で一番の思い出は、初めて不発弾を爆発させたことです。長い間隔をあけて爆発させた大きな不発弾でした。すごく楽しかったわ。」

ソン 夏の蒸し暑い中で、チャンさんは地雷探知機を使って一歩一歩進みながら、土の中に潜んでいる不発弾などを探します。探知機のベルが鳴ったら、チャンさんは赤いフラグをそのところにつけて、小さいシャベルで少しずつ土を掘ります。今回は不発のクラスター爆弾を発見しました。爆発させてから、また地雷探知機を持って一歩一歩慎重に進みます。これはチャンさんの毎日の仕事です。

地雷・不発弾除去プロジェクトRENEWで働く女性スタッフ - ảnh 2
不発のクラスター爆弾を爆発させる前の最終チェックをしたチャンさん

ホアイ 男性の仕事だと思われるこの仕事では、女性たちは思ったより良くできていると評されています。この3年RENEWで働いているグエン・ティ・トゥイさん(27歳)は、「今は男女平等の時代で、男性ができる仕事は女性でもできると思うわ」と話しました。

ソン 山岳地帯にあるカムロ県を担当しているトゥイさんは毎日、男性と同様、重い設備具などを持ちながら、10キロほどの山道を歩いています。3年の経験を積んだトゥイさんはチームのベテランになっています。トゥイさんは次のように話しています。(テープ)

ホアイ 「RENEWに入る前、地雷や爆弾を見ると、怖かったですが、入った後、訓練を受けて地雷や不発弾についてよく分かるようになりました。私の両親は軍隊に参加したことがあるので、地雷や不発弾の影響を理解し、私の仕事をとても応援してくれています。よく訓練を受けたので、初てでも心配なく、仕事ができました。」

ソン RENEWプロジェクトの広報担当者ゴー・スアン・ヒエンさんによりますと、クアンチ省の面積の約84%は地雷が埋まっています。こうした中、女性たちがRENEWで活躍することは社会全体に地雷と不発弾の撤去への参加を奨励しているということです。

ホアイ ヒエンさんはまた、ベトナム女性は国を守る伝統があるためか、戦争後遺症の克服に関するこの仕事に興味を持っていて応募したい女性が多いと言います。ヒエンさんの話です。

(テープ)

ソン 「彼女たちの仕事をよく見ると、女性たちは男性に劣ることはないと思います。彼女たちはとっても勤勉で、いつも任された仕事を立派にやります。特に、RENEWプロジェクトの担当者は女性でもあり、彼女は地雷・不発弾の除去に関する国際的な資格を取得した最初のベトナム人の一人です。」

ホアイ 一日も早く全ての地雷や不発弾を除去して地雷や不発弾による死傷者が出ないように、RENEWプロジェクトの女性たちは毎日、この大変な仕事をひっそりと続けています。では、おしまいに一曲お送りしましょう。「~」です。

(曲)

「~」をお送りしました。

今日のハノイ便りは、ベトナム中部のクァンチ省で実施されている地雷と不発弾の除去プロジェクトRENEWに参加している女性スタッフについてご紹介しました。それでは、今日はこのへんで。


ご感想

他の情報