首都ハノイ市、カウ・ザイ(CauGiay)区に住むチャン・タン・ロンさんは、この数十年、常に恵まれない人々を支援しています。


ロンさん(赤シャツ）

毎年、台風が中部各省を直撃した情報を受ける度に、ロンさんはいつも心配の感情を抱きます。中部の出身者であるロンさんは、中部に住む住民の困難や苦しみについて深く理解しています。中部の住民は、いくら勤勉に働いていても、豊かな生活を送れることはできません。というのは、台風や洪水が毎年この地で発生し、甚大な人的かつ物的被害をもたらすからです。去る9月始めに、中部各省で発生した豪雨が多大な被害をもたらしたという情報を受け、彼は被災者に10トンのコメを支援しました。

ロンさんは次のように語っています。(テープ)

「私自身も現在では大きな困難に直面しています。しかし、台風や洪水の被害で、家や衣食のない生活を送っている多くの人と比べ、私にはまだ十分な生活があります。ですから、台風･洪水に見舞われた中部各省の被災者のために、10トンのコメを支援することにしました。これは私の気持ちです。」

ロンさんはこのように語りました。

自然災害に見舞われている人々の苦しい生活を無視する人はいないでしょう。ですから、ロンさんは、多くの人と同じように被災者の困難を少しでも支援したいのです。ベトナム赤十字協会のドアン・バン・タイ理事長はロンさんの心に感激し、次のように語っています。(テープ)

「ロンさんは全国における洪水被災者への支援活動に積極的に参加しています。彼は、被災者の元へ、または、ある組織を通して支援物資を寄付しています。」

タイ理事長はこのように語りました。

困難な生活を送ったことがあったので、ロンさんは貧困者の苦しみについて深く理解しています。ロンさんは退役してから、大工、溶接業者、井戸掘り業者など様々仕事をして、生計を立てていました。豊かな生活を送れるようになった現在でも、ロンさんは、困難な日々を忘れられません。中部ダクラク(Daclac)省に住むチャン・フウ・ニュンさんの家庭は、困難な状態にあり、さらに、彼の奥さんはいつも病気でなにもできなくなり、5人の子供に衣食と学習を確保することも出来ません。ニュンさんの家庭の状況を把握したロンさんは、ニュンさんに仕事を探してあげました。ニュンさんは次のように語っています。(テープ)

「ロンさんは私にハノイでの仕事と宿泊先を探してくれまいた。これまでに、ロンさんは多くの貧困者を支援してきました。ロンさんと知り合いになってから、彼はよい人だと感じています。私も心のこもったロンさんの暖かいお気持ちを手本にしたいのです。」

ニュンさんはこのように語りました。

ロンさんは「慈善は、心のこもった活動であるので、余裕な生活を送っている人だけが慈善活動に参加するわけではない。」と述べました。彼の慈善活動は、単に貧困な状態にある人々の困難を分かち合いたいだけなのです。