ベトナム東部海域(いわゆる南シナ海)の領有権をめぐってフィリピンが中国を提訴した裁判で、オランダ・ハーグにある常設仲裁裁判所は12日、「中国には同海域の島々に対する歴史的権利を主張する法的根拠はない」とする裁定を下しましたが、これを受け、インド・ベトナム団結委員会は20日、声明を出し、この判断を支持し、中国がこの海域に一方的に設定した「九段線」と呼ばれる境界線を否定しています。
声明は、「この判断は歴史的なものである」と強調した上で、関係各国に対し、徹底的に遵守するよう呼びかけています。
また、「この判断はこの海域での紛争解決に道を開く法的根拠となっている」とした上で、中国側に対し、判断を尊重するよう要請するとともに、「国際法を遵守せず、一方的な行動をとり、他国の正当な事業を無視する国はアジア地域と全世界の平和を威嚇し、混乱を引き起こす」との警鐘を鳴らしました。
これとは別に、21日、カナダのステファン・ディオン外相は声明を出し、その中で、「常設仲裁裁判所の判決は拘束力があり、関係者らは遵守すべきだ」と強調しました