22日、マレーシアの首都、クアラルンプールでは、ASEAN各国に加え、日本やアメリカ、それに中国などが参加して東アジアサミットが行われ、一連の首脳会議は閉幕しました。
サミットに参加したASEAN諸国の指導者(写真:
TheStar)
会議では、アメリカのオバマ大統領が、ベトナム東部海域いわゆる南シナ海での埋め立てや軍事拠点化を中止すべきだと訴え、人工島を造成する中国に自制を求め、中国と領有権を争うフィリピンも、中国のこの海域での活動は国際法を軽視しているとして強く批判しました。
これに対し、中国の李克強首相は「域外の国は、地域の情勢を緊張させる行動を取るべきではない」と述べ、中国が主権を主張する人工島の周辺に海軍のイージス艦を派遣したアメリカを強くけん制しました。
中国としては、人工島での軍事施設の建設は、国防上、正当だという立場で建設を続けていく構えを崩しておらず、歩み寄りは見られませんでした。 アメリカは人工島の周辺に、海軍の艦艇を再び派遣して中国への圧力を強める方針で、今後も南シナ海を巡る米中のせめぎ合いが続くことになります。