バックハー市場
北部山岳地帯ラオカイ省山奥のバックハー市場がスリランカの雑誌「地上の楽園Serendib」によって東南アジア地域における10の有名な市場の中の一つに選ばれたのは5年前のことです。
バックハー市場へ行くには土曜の夜にハノイ駅で汽車の切符を買わなければなりません。バックハー市場は毎週日曜に開催されるからです。
ラオカイ省はハノイから西北へ350キロ離れた中国との国境いにあり、汽車で7時間ほどかかります。
(笛のメロディー)
バックハー市場へつくまでの旅で、旅行者は緑溢れる山々や、棚田の風景、少数民族の高床式の家を眺めることができます。冒険とディスカバリーを好む旅行者はベトナム西北の森林の美しい風景やラオカイ省に住む少数民族の生活ぶりを体験できます。朝早くから、伝統の民族衣装を着た様々な少数民族の人々は牛や馬やヤギを連れて、あるいは重い荷物を載せたバイクに乗って、バックハー市場に向かいます。
ラオカイ省、バックハー県にはフモン族、ザオ族、タイ族、ノン族など14の少数民族が住んでいます。バックハー市場は物と物を取引するだけでなく各少数民族の文化交流の場でもあります。バック・ハー県に住むル・バン・ダオさんは次のように語りました。
(テープ)
「この市場は毎週、一回開かれます。我が家は市場で牛肉を売ります。以前は農業に従事していましたが現在は市場で商売する収益の方が高くなっています。」
この市場の有名料理は馬の内臓で作られる「タンコ」と呼ばれるものである。
バックハー市場は家畜や家禽を扱う場所をはじめ、売り場ごとに様々な地区に分けられますがお客さんが最も集まる場所は食べもの売り場です。特に、有名な料理は馬の内臓で作られる「タンコ」と呼ばれるものです。
そのほか、ヤギや牛、水牛の内臓で作った何種類かの食べ物があります。冬の朝の寒さの中で食売り場で座る旅行者が「タンコ」を味わいながら、トウモロコシで作ったお酒を飲むのは最高です。ほかに、黒豚の肉やトウモロコシや酸入りフォーというラーメンや黒鶏の肉などの様々な料理も非常に美味しいです。
お酒の販売コーナー
バックハー市場の食品コーナー店主のル・バン・ティンさんは次のように語りました。
(テープ)
「このタンコ料理は馬の心臓、胃、腸から作られました。値段は4万ドンないし5万ドンです。」
バックハー市場は牛や馬の取引場所でもあります。この地方の人々は毎年開かれるバックハー県の競馬に参加するためこの市場で強い馬を選びます。バックハー県人民委員会のタオ・セオ・カウ委員長は次のように語りました。
(テープ)
「モン族の人々にとって、馬は家族の一員でもあります。新春に、モン族、タイ族、ザオ族の若い男性は幸せな生活を祈るため、馬に乗って、遊びに行きます」
ではここで「愛するバックハー」という曲をお聴き頂きましょう。
バックハー市場には家具や装飾品や日用品などが売られています、モン族、赤ザオ族の民族衣装はカラフルな色彩を持ち、多くの国内外の旅行者の目を集めています。バックハー県に住むザン・ティ・サオさんは次のように語りました。
(テープ)
「この民族衣装はとても綺麗です。買いたいなあと思います。この時期は、畑仕事があまり忙しくないので、私たちは民族衣装をよく着ます。娘がこの服が好きになることを願っています。」
バックハー市場はベトナム少数民族の独自の文化を持っており、西北部の人々の誇りになっています。