ハノイ植物園:首都の緑の肺、生態系観光の拠点

(VOVWORLD) -ハノイ植物園は、美しい自然と植物学の知識が融合した独特な生態空間であるだけでなく、貴重な植物の収集・保全が行われ、科学研究や教育のニーズに応える場所でもあります。
ハノイ植物園:首都の緑の肺、生態系観光の拠点 - ảnh 1ハノイ植物園

設立されて以来、この長年、ハノイ植物園は今や、自然愛好家にとって見逃せない生態系観光スポットとなっています。

現場の音 
ハノイ市タイトゥウ地区に位置するハノイ植物園は、首都西部の「緑の肺」に喩えられています。1998年に着工されたこの植物園は、20ヘクタールの敷地を持ち、ベトナムのレッドリストに記載されている種を含め、300種以上の貴重な植物を保全しています。ここではベトナム北部山岳地帯から中部地方に至る多様な植物コレクションを形成しています。また、絶滅の危機に瀕している南部の薬用植物群、貴重な薬草、北部固有種の保全研究センターも設けられています。森林専門家であるチャン・ゴック・ニン博士は、次のように述べました。
(テープ)
「この植物園には、貴重な木々があります。例えば、研究が進められ、抗がん作用のある物質が抽出されているイチイや、観賞用や箸に使われるナギ、コウヤマキなどです。かつて皇帝は、毒物の有無を検査するためにナギの木材を使用していました」

豊かで多様な生態系、そして新鮮な自然空間を持つハノイ植物園は、生態系観光・環境教育・実験研究エリアとして計画されています。この植物園には自然林と生態湖エリア、テーマ別植物展示エリア、グリーン教育体験エリアです。ハノイ農業投資開発有限責任会社傘下、トゥーリエム果樹観光企業のレ・ディン・トアン副所長は、次のように述べました。
(テープ) 
「植物園は多くの区画に分かれています。苗木を持ち込んだ際、すぐに区画に分けていました。植物園の中央には1.5ヘクタールの大きな湖があります。植物園の主な特徴は、森林植物の品種保全です。ここにある花々はすべて森の植物の花です。また、植物園の面積が非常に広いため、多くの鳥類を引き寄せています」

ハノイ植物園:首都の緑の肺、生態系観光の拠点 - ảnh 2ベトナムの地図を象った約1.5ヘクタールの湖

植物園の中央には、ベトナムの地図を象った約1.5ヘクタールの湖があり、木々の影と青い水面が美しい絵画のような景色を作り出しています。南部アンザン省から訪れた観光客、グエン・フオン・リエンさんは、この植物園を訪れた感想を次のように語りました。

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「ハノイに来てから、今日で2日目ですが、インターネットで調べたら、この植物園がとてもきれいだったのでここを選びました。南部に多くの植物園がありますが、ここがとても気に入りました。全体的な印象は素晴らしく、庭は古木が生い茂り、空気が新鮮です。植物園の奥深くに進むと、首都の喧騒とは別の世界に入り込んだようです」
ハノイ植物園では、新鮮な自然に身を任せるだけでなく、貴重な昆虫、動物、植物の標本が展示されている展示館も見学できます。ここは、ベトナム各地の熱帯雨林の特徴を示す標本や液漬け標本を保管し、科学研究や環境解説の活動に利用されています。
現場の音

ハノイ植物園:首都の緑の肺、生態系観光の拠点 - ảnh 3ハノイ植物園

ハノイ植物園を見学したハノイのタンディン中学校の生徒の一人は次のように述べました。
(テープ)
「ハノイ植物園に来て、様々な植物や森の花について学びました。見たことのない種類がたくさんありました。古木の幹や葉はとても大きいです。木によっては、4人がかりで抱きかかえるほどの太さでした。植物園には鳥のさえずりやヤモリの鳴き声も聞こえます。」
設立から約30年が経った今、ハノイ植物園は、多くの家族連れ、若者、そして外国人観光客が、美しい自然の中で穏やかなひとときを過ごし、近代的な都市の中心で静かな生活のリズムを感じるための、理想的なグリーン観光スポットとなっています。

 

 

      


 

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