タイビン省の特産品バインカイ




ベトナムの各地方にはそれぞれが独自の特産品があります。北部タイビン省の場合、それはバイン・カイというお菓子です。

タイビン省の特産品バインカイ - ảnh 1

タイビン省ドンフン県グェンサ村は水上人形劇だけでなく、バイン・カイというお菓子の生産地としても有名です。伝説によりますと、1724年にグェンサ村に生まれたグェン・ティ・タンさんが初めてこのお菓子を作った人とされています。タンさんはこのお菓子を当時の王様に献上した際、その王様はこのお菓子がベトナムでカイというカニの種類のシオマネキの卵と似いていることから、これをバインカイと名付けました。ベトナム語でバインはお菓子、カイはシオマネキという意味になります。それ以来、毎年、正月になると、グェンサ村はバインカイを王様に献上してきました。

現場の音

グェンサ村で、バインカイを生産している一人グェン・バン・マインさんによりますと、バインカイを造る為には多くの工程がありますが、最も重要な工程は材料を準備することです。 餅米、ピーナッツ、ゴマ、ニンジン、ショウガ、ミカンの皮、豚の脂肪など全ての材料を千切りにして、ポリ袋に入れたまま、6ヶ月間据え置き、始めて加工します。マインさんは次のように語りました。

(テープ)

「美味しいバインカイを造る為にはまず美味しいもち米を選ばなければなりません。その次に、それぞれの材料がどのように混ぜたか、そして、火は強火か弱火かノウハウがあります」

タイビン省の特産品バインカイ - ảnh 2

バインカイを造る技術を見るのは簡単だと思いますが、誰もが作れるわけではありません。グェンサ村のバインカイを作る秘訣は外に漏れていません。グェンサ村の村人の一人であるグェン・ヒュ・チン( Nguyen Huu Chinh) さんは次のように語りました。

(テープ)

「私はいままでバインカイ作りをして、50年になりました。しかし、グェンサ村のバインカイづくりの職業はおよそ300年前に始まりました。現在、バインカイを作る職業は発展しています。昔、バインカイを作るのはテトの時だけでしたが、現在は、一年中生産しています」

グェンサ村ではバインカイを作る家は百世帯にのぼっています。経済が発展し、市場には様々な種類のお菓子が販売されていることから、バインカイの生産は困難に直面しています。しかし、チンさん一家は依然として、バインカイを作る仕事を続けています。チンさんの話です。

(テープ)

「生産には困難にぶつかった時期もありますが、これは昔から伝わる職業なので、バインカイの品質向上に努めています。この伝統的職業により、私の生活はいまのように豊かになったのです」

タイビン省のバインカイ生産はこの地方の文化と深くつながっていると言えるでしょう。

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