(VOVWORLD) -筆の形をした塔をもつことから、ブットタップ( But Thap) 、つまり、「筆塔寺」と呼ばれます。
ブットタップて寺(写真:dulichvn.com.vn) |
ブットタップ寺、正式名は寧福寺(Ninh Phuc Tu)で、ハノイから東へ約25キロ離れたところにあるバクニン省トアンタイン県ディントゥ村 ブットタップ集落に位置しています。筆の形をした塔をもつことから、ブットタップ( But Thap) 、つまり、「筆塔寺」と呼ばれます。このお寺は800年前に建立されたと言われ、独特な建築様式があります。これは国内外の多くの観光客を魅了するお寺でもあります。
ブットタップ寺は17世紀から1996年まで、合わせて5回もわたり改修されましたが、建築様式は基本的に昔のままの姿が保たれています。ブットタップ寺は南向きで、中心地には8つの建物が平行に置かれます。ブットタップ寺の住職者の一人であるティク・タイン・ソン大徳は次のように語りました。
(テープ)
「関門をくぐりますと奥行きの深い回廊が両脇に伸び、鐘閣、前堂、焼香、上殿、石橋、積善庵、中庭、中堂、祠府、後堂の順に配置されています。その奥行は150mに及びます。このお寺の屋根のカーブはベトナムの多くの寺院でも見られます。」
ブットタップ寺の独特なのは本堂の東側に「報厳塔」という石造の塔があります。五重建てのこの塔には動物を始め、様々な模様が彫刻されています。
九品蓮華回転塔(写真:toquoc.vn) |
現在、ブットタップ寺には菩薩像、羅漢像、護法の坐像など多くの仏像が残されていますが、最も際立ったのはここで千手千眼観音像が祀られるということです。これはベトナム仏教美術の唯一無二の傑作とされています。文化遺産研究者チャン・ラム・ビエンさんは次のように語りました。
(テープ)
「千手千眼観音像には42の大きな手と904の小さい手があります。この像は神聖な仏像で、衆生を救う仏と言われています」
ブットタップ寺には九品蓮華回転塔があります。これはベトナムで最も繊細に彫刻されたものの一つとされています。現在、ベトナムで九品蓮華回転塔がある寺院は3箇所しかありません。その中で、ブットタップ寺でのものは最も見事なものです。
ブットタップ寺があるブットタップ村の住民の一人ブ・バン・タウさんは次のように語りました。
(テープ)
「我が村にこの寺があることを誇りに思っています。ベトナムは美しい国ですが、我が故郷が最も美しいと思っています。」
建立されてから長い歳月が経ちましたが、ブットタップ寺が昔のままの姿が保たれています。これは現在もベトナムの仏教の中心地の一つです。