ベトナム人の美意識の一つ ご先祖様の恩恵を思う習慣


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ベトナムでは、農村部出身の出稼ぎ労働者はテトになると、誰もが故郷に帰省し、一家団欒でテトを楽しんでいます。

今年もいつものテトと同じように、ハノイ市に住んでいるグェン・バン・ホックさん一家は郷里に帰省し、親族の元を訪れ、新年の挨拶を交わしています。ホックさんは帰省するたびに、家族のグェン家の祠堂に行って、先祖へ花や線香を手向けます。これは、ご先祖の恩に報いると同時に、子や孫に常に家族の源を思うようにということを伝えたいからです。ホックさんの話です。

(テープ)

「テトは我々が家族の源に返るチャンスだと思うのです。また、これは、我々が自分の家系の伝統や出身地の文化をさらに深く理解するよい機会でもあります。私は、時々、妻と子どもたちに『ご先祖様の恩恵に感謝しながら、子供たちが自らの家系を深く理解するために、故郷に帰省して、家系の祠堂に線香を手向けるように』と言っています。何よりもまず、自分の源がよく分かるということです。」

この20年間、家族の源に返る傾向が復活されるようになっています。多くの家の名前の祠堂が改修、または新築されるようになり、多くの家系図が作成され、一族全員に普及されてきました。北部フート省のグェン家の家長グェン・バン・トウさんは次のように明らかにしています。

(テープ)

「ベトナム人にとって家族の源と向きあう意識を培うのが、ご先祖様を祀る信仰や家族の伝統的文化であることを強調したいのです。ご先祖様の命日やテトになると、誰もが先祖を祀る祭壇の前で、血統関係の神聖さを実感できます。」

国際的文化交流が盛んになっている背景の中で、若い世代の中には家族の源を失う恐れがあります。そこで、先祖代々の文化を復活させることは効果的な対策であると見なされています。先ほどのホックさんは次のように明らかにしています。

(テープ)

「国民の生活が豊かになれば、国は強固になります。ですから、それぞれの人々は、自分の家系を良く認識した上で、責任を果たさなければなりません。特に、ご先祖様の命日やテトなどには、一家団欒が維持されることは極めて重要な意義があります。」

ベトナムはずっと昔から、それぞれの家系の文化の維持と発展はベトナム文化の豊さに寄与しています。


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