身体の不自由な人へ雇用チャンスの拡大

(VOVWORLD) -2010年に、ベトナム国会は障がい者法を採択し、毎年4月18日を「ベトナム障がい者の日」に制定しました。
身体の不自由な人へ雇用チャンスの拡大 - ảnh 1 身体の不自由な人向けの縫製教室= baoquangninh.com.vn

現在、ベトナムでは、身体の不自由な人の数は700万人で、人口の約7割を占めています。この数十年間、ベトナム国家は、身体の不自由な人の権利を確保し、身体の不自由な人の社会生活への参加を推進するため、様々な政策をとってきました。これまでに、身体の不自由な人240万人が福祉事業補助金を毎月受けています。身体の不自由な人への医療補助や健康ケアなどの活動の傍ら、職業教育、雇用創出も重視されています。これは、身体の不自由な人の生活改善と社会への早期復帰に寄与しています。身体の不自由な人は職業訓練を無料で受けられるほか、交通手段や食事、宿泊に要する費用を補助され、職業訓練後に仕事を斡旋してもらうことができます。しかし、身体の不自由な人への職業訓練と仕事斡旋は幾つかの困難に直面しているようです。

共同体発展のためのセンターのグェン・ラン・アンセンター長は次のように明らかにしています。

(テープ)

「最初の困難についてですが、職業訓練施設が身体の不自由な人に職業を教えたものの、その仕事は、本人が居住地に適応できないということです。次は、道路や交通手段は身体の不自由な人の往来のために不十分に整備されていないことです。」

その他、体調不良や職業訓練チャンスなどの制限は依然として障壁の存在です。多くの仕事は、健康を求めるだけでなく、業務能力を必要としている一方、大多数の障がい者は職業訓練を受けていないため、仕事の斡旋は難題となっています。縫製業を学んでいる障がい者のグェン・ティ・ズエンさんは「何ヶ所かに仕事を申し込みましたが、様々理由で断られた。」と明らかにし、次のように語りました。

(テープ)

「以前、私は刺繍を勉強した後に、幾つかの刺繍工場に仕事を申し込みましたが、私の体調不良などの理由で断られました。そこで、縫製の仕事を勉強することにしたのです。」

先ほどの共同体発展のためのセンターのグェン・ラン・アンセンター長は「身体の不自由な人向けの雇用創出は、相応しい政策をとると同時に、足並みのそろった方策を講じる必要がある。」との見解を述べ、次のように明らかにしています。

(テープ)

「身体の不自由な労働者に見合った政策を見直す必要があると思います。次は、政策の立案や、その政策の恩恵を受ける人々の権利などを厳粛に実現することも重要です。」

労働能力がある障がい者を徹底的に雇用するために、社会補助政策を実現する傍ら、障がい者が相応しい仕事を受けるような有利な労働環境づくりを奨励する必要があると訴えられています。その一方で、身体の不自由な人たちは、もし相応しい仕事を身に付けたら、健常者と同様に働けることができることから、障がい者に対する共同体の認識向上のため、宣伝活動を促してゆくことも大切です。

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