ア・リウー・カー祭り

（パコ族の民謡）

パコ族の伝統的な祭りであるア・リウー・カーは、ア・ルオイ県で何世紀も前から行われてきました。この祭りは5年から7年に1度、時には10年や20年に1度の頻度で開催される重要な文化的行事です。大規模に行われ、様々な文化活動が行われ、村の長老や氏族の長を中心に、老若男女が参加します。稲作の終わった後に、各村で順番に開催されます。

ア・リウー・カーには23の重要な儀式があります。特に注目されるのは、村の入口で客人を出迎える儀式、祭りの開始を告げる儀式、参加者を出迎える儀式、主催者が貴賓に敬意と親愛を表す儀式、祭りを祝う舞踊、客人をもてなす儀式などです。

祭りの中心的な儀式は水牛を神様に捧げる儀式で、村人に川や丘、土地、自然の恵みを与えてくれた神々への感謝を表すものです。水牛を神様に捧げる儀式の後には、主催する村の長老がお別れの儀式を行い、最後に祭りの終了を告げる儀式が行われます。ア・ルオイ県ホントゥオン村の村長レ・トゥアン・モ氏は次のように語りました。

（テープ）

「祭りは通常2日2晩にわたり、最終日には長老が客人の長老を自分の村まで送り返す手順が踏まれます」

このようにア・リウー・カーは非常に重要な意義を持つ祭りであり、ア・ルオイ県のパコ族がこの祭りを大切に保持・継承してきました。最近では50人以上もの芸能者や演者が参加して、全ての主要な儀式が再現されました。その演者の一人グエン・ティ・ハイ・リさんは次のように語りました。

（テープ）

「演者や芸能人たちは、このア・リウー・カー祭りを再現するために多くの時間を費やしていました。それは、パコ族の伝統文化のアイデンティティを守り続けるためです。ア・リウー・カーはパコ族にとって最も重要な祭りの一つなのです。」

一方、ア・ルオイ県文化情報課長のレ・ティ・テムさんは、ア・リウー・カー祭りの再現はこの地の伝統文化の保存と開発に貢献することが期待されていると述べ、次のように語りました。

（テープ）

「コミュニティの人々、特に演者や芸人たち、そして各村の住民が一堂に会して、このア・リウー・カー祭りの大規模な活動に参加しました。パコ族が長年にわたって受け継いできた文化的な慣習は、パコ族はもちろん、ほかの少数民族の人々にも楽しんでもらいました」

山と森に囲まれたアルオイ県の村々は交流の機会が少ないため、ア・リウー・カーはこの地域の民族にとって最大の祭典となっています。この祭りを通じて、地域の民族間の絆が深まり、人と人、人と自然との関係が築かれ、コミュニティや氏族の生活のために自然を活用する機会となっているのです。これは、ア・ルオイ県の諸民族がより強固なコミュニティを築くための重要な契機となっています。