ハノイ グリーン化 市内でのガソリン車規制

(VOVWORLD) - 最新の統計によりますと、都心部でのガソリン車利用を50%削減できれば、ハノイはPM2.5の量を約20〜30%削減できる見込みです。また、多くの住宅地で住民に大きなストレスを与えてきた騒音も大幅に低減されるとされます。
ベトナムの首都ハノイ市は、2026年7月1日より、市内の特定区域において、ガソリンを燃料とする二輪車および四輪車の乗り入れ規制を開始します。この決定は、大気汚染の削減と住民生活の質の向上に向けた取り組みにおける大きな転換点となります。国際社会に対し、これはベトナムが低排出ガス目標と持続可能なグリーン都市を目指しているという明確なシグナルを送るものです。
ハノイ グリーン化 市内でのガソリン車規制 - ảnh 1現在走行している二輪車の大半はガソリン車で、電動バイクの割合は依然として低い(写真:vovgiaothong.vn)

近年、ハノイでは自家用車が急増し、道路の混雑、ガソリンエンジンからの排気ガスによるPM2.5などの微小粒子状物質や騒音汚染が深刻化していました。しかし、2026年以降、都心部が段階的にガソリン車を制限し、最終的には完全禁止へと移行することで、都市の景観はポジティブな方向へと変化するでしょう。

最新の統計によりますと、都心部でのガソリン車利用を50%削減できれば、ハノイはPM2.5の量を約20〜30%削減できる見込みです。また、多くの住宅地で住民に大きなストレスを与えてきた騒音も大幅に低減されるとされます。

ハノイ グリーン化 市内でのガソリン車規制 - ảnh 2日本工営(OCG)ベトナム事務所のファン・レ・ビン所長(写真:vovgiaothong.vn)

交通プロジェクトのフィージビリティ調査、建設、プロジェクト管理におけるグローバルコンサルティング会社である日本工営(OCG)ベトナム事務所のファン・レ・ビン所長は、次のように見解を述べています。

(テープ)

「今のところ、ハノイ市行政当局はロードマップを打ち出しており、即座に市内全域で適用するのではなく、段階的な進捗を目指しています。まず、環状1号線の内側という比較的小さな範囲から適用します。また、市民が車両を転換できるよう支援するためのメカニズムを急いで準備しており、特に低所得世帯に対しては、他の世帯よりも手厚い支援を行うことに配慮しています。同時に、すべての車種に対応できるという基準で、公共の充電ステーションを設置可能な場所の最終確認を急いでいます。ハノイ市行政当局は公共交通手段を強化し、バス車両を内燃機関から電気燃料駆動へと転換する措置を進めています」

ガソリン車規制政策と並行して、ハノイ市は電動バスネットワークや都市鉄道網を拡張し、地域間接続路線を増やし、グリーントランスポート軸を整備しています。これらの取り組みは、クリーンで統合された交通エコシステムを創出し、市民に自家用車に代わる多様な選択肢を提供します。

計画に基づき、2030年までに電動バスが首都圏の公共交通システムの大部分を占めることになります。これは、ハノイをASEAN地域のグリーン都市基準にさらに近づけることに貢献するでしょう。

ハノイ グリーン化 市内でのガソリン車規制 - ảnh 3ハノイ市は、環状1号線内でガソリンバイクを制限するロードマップを進めている(写真:VOV)

専門家だけでなく、多くの市民もこの取り組みへの支持を表明しています。ハノイ市民の意見をお聴きください。

(テープ)
「電動バイクは排気ガスがほぼゼロなので、市民の健康にとって非常に良いことです」
「電動バイクはガソリン車よりも運転していて気持ちがいいです。スムーズで、騒音や環境汚染もありません。私はこの方針を支持しますが、行政当局は充電できる場所についても検討する必要があります」
ガソリンを燃料とする二輪車および四輪車の乗り入れ規制は、単なる交通手段の変更にとどまりません。これは、生活の質を中心とする都市管理の考え方への移行となります。ハノイは交通渋滞の緩和だけでなく、公衆衛生の向上も目指しています。
医学研究では、ガソリンエンジンから排出される微粒子状物質は、高齢者や子供の呼吸器疾患の主要な原因の一つとされています。排出ガス量が削減されることで、それに伴う疾病リスクの低下が期待されるからです。
電動車両への転換は、よりクリーンな環境を生み出すだけでなく、スマートパーキング、急速充電システム、電動バス、電動タクシーなどを発展させる機会ももたらします。ハノイは、世界の先進都市のトレンドに徐々に追いつきつつあります。これらの変化こそが、ハノイの地球環境保護に向けた取り組みを国際社会の友人に深く理解してもらう助けとなるでしょう。

ご感想

他の情報