(VOVWORLD) -ベトナムの麺料理について語るならば、直ちに「フォー」を思い出します。しかし、「フォー」は主に、生麺を使用しています。「フォー」以外の麺料理もあります。それは、乾燥させた平たい麺類「 バインダー」です。
製粉から乾燥に至る作業は機械化され一貫した体系が確立された。 |
「 バインダー」は、鶏肉や牛肉、水産物などの具と野菜を入れたスープ仕立てで食べるのが一般的です。ベトナム国内各地では、多くの「 バインダー」の生産村があります。今日のこの時間で、北部にあるコメ粉の麺ロークオンを生産している村についてご紹介します。
首都ハノイから東へ50キロ
離れた所にあるハイズオン(Hai Duong)省ハイズオン市にあるロークオン(Lo Cuong)村は、長年のコメ粉で麺を生産している村として知られています。
毎朝4時頃になると、ロークオン村は、賑やかな雰囲気の中で、新しい日が始まります。粉砕機の音、麺を
切るカッターの音、麺の乾燥機の音でいつも賑わっています。
「 バインダー」生産業者一人であるファム・ティ・チエンさんは、「 バインダー」の大規模な生産規模を行い、毎日、約2トンないし3トンの「 バインダー」を出荷しています。
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「かつて、麺の生産は主に手作業で行われました。2年前に、製粉から乾燥に至る作業は機械化され一貫した体系が確立されました。現在、卸売業者が、私の家まで買いに来るんですよ。」
ロークオン村の「 バインダー」は、地元のハイズオ
ン省内だけでなく、国内各地へも広く知られています。2006年に、ロークオン村は、伝統的職業村として認められました。また、2018年に、ハイズオン市とハイズオン省科学技術局は「 ロークオン村のバインダー」という商号登録をしました。
現在、ロークオン村では、約140世帯が「 バインダー」の製造に従事しています。その中の約10の生産工場は、機械化一貫体系を導入していますが、残りは、半分機械化の製造方法を維持しています。つまり、米と水の撹拌から生地形成に至る行程が全て機械で行われますが、天日で乾燥させ
ることと千切りは手作業です。しかし、どの方法で製造されても、「 ロークオン村のバインダー」は、昔のままの美味しさを保っています。麺の腰は薄く、柔らかいであるが弾力と透明感があるのが特徴です。村人のある「 バインダー」生産業者は、麺の美味しさの秘訣について、次のように明らかにしました。
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「米粉は、ある程度の水と一緒に捏ることで、生地に粘りと張力を与えます。また、しっかりした生地を作り上げるためには、焜炉は、いつも高温蒸気という状態を維持される必要があります。」
ハイズオン市当局は、ロークオン村における「 バインダー」の生産業の保存と発展を目指して、様々な措置を講じています。ハイズオン市経済室のファン・クイ・タン副室長は次のように明らかにしました。
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「今後、ハイズオン市は、米粉麺類『バインダー』の製造と発展に集中します。これに基づき、毎年、資金に苦しい生産業者を対象に資金を低利で融資するとかの便宜を図ります。同時に、職業村におけるインフラ整備や、環境汚染の解決にも配慮します。」
それだけでなく、ハイズオン市は、 バインダー生産村ロークオン村を観光活動と結びつけて発展させる方針です。ハイズオン省文化スポーツ観光局のグエン・ビエット・ガ局長は次のように語りました。
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「ハイズオン省には多くの伝統的職業村が活動していますので、これらの村を観光活動として活用したいのです。伝統的職業村の体験ツアーは、その村のPRに貢献するからです。その目標を達成する為には、文化スポーツ観光局、人民委員会、及び、商工局の3者連携が必要とされています。」
1960年に形成された「 バインダー」の生産村ロークオン村は、日増しに発展しており、同村の米粉の麺は、国内だけでなく、外国にも知られるように期待しましょう。