(VOVWORLD) - 多くの国は、深刻な被害を避けるために、問題解決に取り組んでいます。
現在、多くの国は、この1ヶ月以上も続いているカタールとペルシャ湾のアラブ諸国との緊張緩和のために努力しています。この問題が平和措置で解決され、武装衝突を避けることは関係各国の目標です。
カタール問題に関するアラビ諸国の外相会合
(写真:EPA/TTXVN)
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6月に、湾岸のアラブ諸国がカタールはテロ組織を支援していると告発したことで、カタールとアラブ諸国との関係は悪化していますが、これまでに改善の兆しは出ていません。
関係各側の強固な態度
これまで、アラブ諸国は、カタールへの圧力を加えるために、カタールとの断交のほか、経済、金融、銀行、交通などの面で制裁措置をとっています。特に、サウジアラビアや、アラブ首長国連邦、バーレーン、エジプトの4カ国は6月24日までに、カタールに対し13項目の要求リストを送付しました。
要求のうち、主要なものは、カタールの衛星テレビ局アルジャジーラとその提携局の閉鎖や、カタールにおけるトルコ軍基地の展開の停止、イランとの外交関係の縮小、過激派組織との関係断絶、4カ国に対する内政干渉の中止、4カ国の国民へのカタール国籍付与の中止などとなりました。
これに対し、カタール側は、「自国が、あらゆる試練に対応するための力は十分ある」とし、拒否の姿勢を示しました。
特に、カタールのムハンマド外務大臣は11日、ペルシャ湾岸協力会議のザヤニ事務局長へのメッセージの中で、「このメッセージを送ったときから3日以内に、アラブ4カ国によるカタールへの封じ込めが停止されなければ、この組織を正式に離脱する」と警告しました。
緊張緩和のための努力
こうした中、多くの国は、深刻な被害を避けるために、問題解決に取り組んでいます。クウェートは、アメリカや、イギリスと共に、カタールを巡るアラブ諸国の外交摩擦についてすべての関係国に可能な限り早期の対話を通じた解決を促しています。
また、アメリカのティラーソン国務長官は11日、サウジアラビアなどが「テロ組織支援」を理由に断交したカタールを訪問し、タミム首長や、ムハンマド外相と会談しました。両者は断交問題の収拾策を協議し、アメリカ・カタール両国はテロ資金対策強化の覚書を交わしました。
トルコ大統領も、緊張緩和のために、今月15日からシャトル外交活動を開始すると表明しました。また、トルコ側は海路でカタールへの支援物資を輸送すると明らかにしました。
現時点まで、湾岸地域の外交危機は予断できない状態となっています。アナリストらによりますと、この危機は武装衝突に発展する可能性は低いのですが、長引くと、関係各側に深刻な影響を与えるとしています。
クウェートや、アメリカ、イギリス、トルコなどを含め国際社会の仲介役や、関係各側の建設的な態度で、この事態が早期に打開されると期待されています。