(VOVWORLD) - 世界20カ国に拠点を有する最大級の独立系ブランド価値の評価ならびにブランド戦略系のコンサルティング会社であるブランドファイナンス社の4月20日付のレポートによりますと、ベトナムの国家ブランド構築プロセスは好評を得ています。
グリーン製品を製造するために次世代の技術・資材・エネルギーの研究・開発に投資することは新型コロナウイルス感染症収束後の世界各国の優先課題となっています。ベトナムも例外ではありません。「グリーンベトナム」という国家ブランドの確立は、ベトナムが競争力を向上させ、経済回復・発展を促進するための鍵とみられています。
世界20カ国に拠点を有する最大級の独立系ブランド価値の評価ならびにブランド戦略系のコンサルティング会社であるブランドファイナンス社の4月20日付のレポートによりますと、ベトナムの国家ブランド構築プロセスは好評を得ています。また、その価値の増加速度が世界最高であるとしています。その速度を維持し、そして、グリーン・循環経済の発展と足並みをそろえるために、ベトナムはグリーン化を持続的かつ深い開発と結び付けて推進しています。
ベトナム初の自動車メーカー「ビンファスト」=vietnamnet |
グローバルバリューチェーンにおける「グリーンベトナム」ブランドの確立
ブランドファイナンス社の評価によりますと、新型コロナと世界での分断対立による深刻な影響を受けるにもかかわらず、2019~2022年期において、ベトナム国家ブランドの価値の増加率は74%に達しています。したがって、2022年、その価値は世界の強力なブランドトップ 100 の中で第32 位に躍進しました。
実際、この間、ベトナムは国家ブランドの価値が急増しただけでなく、ブランドの重要性に関する各企業の認識も急速に高まっています。ベトナムは世界一流の繊維製品・履物・農産物輸出国として知られていますが、以前は原料しか輸出していませんでした。しかし、現在は大きな変化があります。この数年間、世界市場で競争力の高いベトナム企業による有力ブランドが多く確立されてきました。
例えば、軍隊の情報通信会社「ベトテル(Viettel)」社や、乳製品企業「ビナミルク(Vinamilk)」社、コーヒー生産企業「チュングエン(Trung Nguyen)」、乳製品企業「THグループ」、電気自動車生産企業「ビンファスト(VinFast)」などです。
商工省・貿易振興局のホアン・ミン・チェン副局長=TTXVN |
一方、環境にやさしい「グリーン消費」という傾向も強くなっています。商工省・貿易振興局のホアン・ミン・チェン副局長は次のような見方を示しています。
(テープ)
「この間、持続可能な開発を目指すグリーン化は企業と人々に多大な有形無形の価値をもたらしています。これは企業の競争力の向上に役立っています。消費傾向については、環境にやさしい製品が好まれています。こうした中、グリーン生産はブランド構築に貢献する大きなメリットと見られています」
グリーン成長に関する政府の路線
世界市場で多くのベトナム企業のブランドが確立されてきたことはベトナム政府が定めた持続可能なグリーン成長路線の正しさを示しています。これまで、政府は、「環境保護・気候変動への適応・投資の効果と質的向上」という方向に沿った持続可能な経済開発に関する多くの政策を実現してきました。
ブランドファイナンス社のアジア太平洋地域責任者であるアレックス・ヘイ氏は、「ベトナムはグリーン経済を開発するための能力が十分ある」と評価し、次のように語りました。
(テープ)
「ベトナムの国家ブランドの価値は多くの国よりも急速に増加しています。しかし、そのブランドを確立・維持するためには、さらに投資していかなければなりません。今後、ベトナムは自国の安定した経済や、有利な経営投資環境、日増しに高まっている企業の威信などをPRしていく必要があります」
このほど年次イベントとして開催されたVBF=ベトナムビジネスフォーラム2023で、ファム・ミン・チン首相は、「ベトナム政府はグリーン成長に関する開発路線を断固として展開し、企業の発展や、技術移転、人材育成などに便宜を図っていく」と再確認しました。政府や、各企業、国民の決意と努力により、「グリーンベトナム」ブランドを確立するという目標が早期に達成されるものと期待されています。