(VOVWORLD) - 近年、ベトナムの電子商取引市場は迅速に拡大されていますが、その発展は持続可能なものではないと指摘されています。こうした中、デジタル経済づくりに注力しているベトナム政府は電子商取引の普及を進めていく方針を打ち出しています。
エコノミストらによります、ベトナムは電子商取引市場を開発するための強固な土台があります。電子商取引をする市民の数が急増していることや、サイバーセキュリティに関する法律があること、インターネット利用者数が6400万人に達していること、ソーシャルネットワーク利用者数が人口の57%に相当することなどはその証です。
特に、近年、第4次産業革命を重視するベトナム政府は電子商取引と電子商取引市場の発展に関する複数の政策を発布してきました。一方、情報通信省所属の国家電子証明センターによりますと、現在、ベトナムでは、12社の企業が電子署名サービスを提供しており、これまで110万件の電子証明書を発行してきました。
同センターは、そのサービスの質的向上に力を入れています。これに関し、情報通信省のグエン・タイン・フン次官は次のように述べています。
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「国家電子証明センターは単独で、これを実施することができません。ほかの機関、団体と連携する必要があります。また、デジタル署名に関するサービスの障壁を撤廃することも重要です。特に、その安全保障は差し迫った問題となっています。これらの問題について、情報通信省は政府に提案します。」
統計総局によります、2018年、ベトナムの電子商取引総額はおよそ80億ドルに達し、前年同期と比べ30%増加しました。そして、スマートフォンとソーシャルネットワークの利用者数や、電子商取引を専門とするウエブサイトの数が急増していることから、2020年に、ベトナムの電子商取引総額は130億ドルを突破する見通しであると予測しています。
エコノミストらは、「電子商取引の発展を目指し、技術インフラ整備や、電子商取引に関する共同体の認識と知識の向上・信頼醸成などは重要である」と指摘しています。
そのため、国家は、技術インフラ整備や、有利な環境づくり、特に、利用者の権利保護などの面で、重要な役割を果たすとしています。国家の正しい政策や、企業の努力、共同体の支持などの要素により、今後も、ベトナムの電子商取引市場が迅速に発展していくと期待されています。