(VOVWORLD) - 既にお伝えしましたように、日本の安倍晋三首相の招きに応じて、グエン・スアン・フック首相は6月27日から7月1日まで大阪市で開催されるG20サミット=20カ国・地域首脳会合に出席するとともに、日本訪問を行います。
フック首相夫妻が大阪に到着
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この活動は、ベトナムが積極的に国際社会への参入を進めていることや、国際社会がベトナムの地位と役割を高く評価していることを示すものと評されています。
ベトナムがG20サミットに招かれるのは今回が初めてではありません。2010年、ベトナムはASEAN輪番議長国として、そして、2017年、APEC首脳会議の主催国として、このサミットに参加しました。
多国間協力の強化への貢献
今回、G20サミットは、世界の経済・貿易・投資、インベンションとイノベーション、持続可能な発展、女性、医療、環境、気候変動、エネルギーなどが主要議題となる見通しですが、ベトナムは全ての討論会に参加する予定です。
ベトナムのブ・ホン・ナム日本大使によりますと、今回、安倍首相は、WTO=世界貿易機関の改革や、デジタル経済、海洋環境を含む環境問題を取り上げる見通しですが、これらはベトナムの国益と密接な関係があるとしています。ナム大使の話です。
(テープ)
「まず、貿易自由化についてですが、ベトナムはWTOの積極的なメンバーです。2つ目は、フック首相がベトナムのデジタル経済開発を提唱する人物であることから、この話題はベトナムの特別な注目を集めています。3つ目は、ベトナムは海洋国家であり、海洋プラスチックごみの問題に直面しています。したがって、フック首相のスピーチもこれらの問題に触れると思います。」
日本との関係の強化
G20サミットに合わせ、フック首相は日本訪問を行います。今回の訪問は両国関係が迅速かつ実質的に発展している中で行われます。経済協力に関し、今年初めから5か月間における両国の商取引累計額が前年同期と比べ3・2%増に当たる150億ドルを超えています。
また、日本企業はベトナムでおよそ580億ドル相当の4000件以上の投資プロジェクトを行い、ベトナムへ投資している116カ国・地域の中で2位に立っています。両国は、農業、気候変動への対応、労働、教育、観光など多分野で協力を進めています。今後の両国関係に関し、先ほどのナム大使は次のように語りました。
(テープ)
「今後も、日越関係がさらに発展していくと信じています。政治面でも、日本はベトナムを重要な相手国とみなしています、また、CPTPP=環太平洋経済連携に関する先進的及び包括的協定は両国関係の発展事業に強固な土台を作り出します。したがって、両国企業の連携も発展していくでしょう。」
今回のフック首相のG20サミットへの出席はベトナムの全方位外交政策を再確認するものとみられます。そして、今回の日本訪問は両国関係の強化に役立つと評されています。