(VOVWORLD) - 2016年、両国間の取引額は2012年の46億ドルから56億ドルに増加しましたが、両国は、2018年にその金額を100億ドルにするために取り組んでいます。
既にお伝えしましたように、22日、ベトナム共産党のグエン・フ・チョン書記長は24日までの日程で、インドネシア公式訪問を開始しました。チョン書記長のインドネシア訪問は、両国が戦略的パートナーシップを樹立してからはじめてで、ASEAN創設50周年を記念するにあたり行われ、両国関係の発展の原動力を作る特別な意義を持つものと評されています。
ベトナムとインドネシアは、1955年12月30日に国交を樹立しました。両国関係は、ホーチミン主席とスカルノ大統領が培った土台により構築され、両国の各世代の指導部と国民の努力により、絶え間なく発展してきました。
ベトナムの重要な相手国となったインドネシア
ベトナムとインドネシアは類似点が多くあります。両国は、ASEANや、APECをはじめ多くの国際組織の加盟国同士です。ベトナムにとって、インドネシアは潜在力が高い重要な相手国です。
一方、インドネシアはベトナムの役割と地位を、ASEAN内の影響力の高い国として、高く評価しています。ベトナムは、インドネシアが戦略的パートナーシップを樹立したASEAN内の唯一の国です。これに関し、ファム・ビン・ミン副首相兼外相は次のように語りました。
(テープ)
「地域と国際社会におけるインドネシアの役割と地位からみれば、戦略的パートナーシップの構築は両国の戦略的国益のためであるだけではなく、地域の平和、協力、発展、安定のためでもあるといえます。現在のベトナム・インドネシア関係のレベルにとって、これは重要な意義を持っています。」
経済関係に関して、ベトナムとインドネシアは迅速に発展している新興国です。現在、インドネシアは世界の経済大国の中で16位に立っており、ASEAN最大の市場となっています。2016年、同国は、経済成長率が5・02%に達しました。
近年、ベトナムとインドネシアとの貿易関係は迅速に発展しています。2016年、両国間の取引額は2012年の46億ドルから56億ドルに増加しましたが、両国は、2018年にその金額を100億ドルにするために取り組んでいます。
両国の報道機関が協力合意書を締結(写真:infornet) |
投資関係に関して、インドネシアはベトナムで59件のプロジェクトを行っており、ベトナムに投資している105ヶ国・地域の中で30位に入っています。
経済関係とともに、両国は、海軍合同作業部会や、共同救難活動を維持するなどして、国防・安全保障分野でも協力を強化しています。また、排他的経済水域の確定に関する交渉を促進しています。
実質的な協力の促進
しかし、近年、ベトナム漁船とインドネシア漁船との衝突が増加の傾向にあります。また、両国はまだ大陸棚の境界をはっきり確定していません。そのため、両国はこれらの問題の解決策を模索するために努力しています。
先月、ジャカルタで行われたブオン・ディン・フエ副首相との会見で、インドネシア側は漁民・漁船問題を解決するためにベトナム側と連携することを公約しました。これに関し、ベトナムのホアン・アイン・トゥアンインドネシア大使は、次のように明らかにしました。
(テープ)
「双方の努力により、漁業における両国の各省庁、機関の協力は発展を遂げています。インドネシア側はベトナムが出してきたすべての提案を受け入れています。2016~2020年期における両国の漁業協力覚書が早期に締結されることを望んでいます。これにより、漁業問題の矛盾が解決される見通しです。」
こうした中、チョン書記長のインドネシア公式訪問が行われます。今回の訪問が両国関係の新しい発展段階を切り開くことが期待されています。