(VOVWORLD) -26日、クアンチ省で、ベトナム共産党中央対外委員会や、外務省、クアンチ省人民委員会などの共催により、キューバのフィデル・カストロ議長によるベトナムのクアンチ解放区訪問50周年記念式典が行われ、ベトナムを訪問中のキューバのエステバン・ラソ・エルナンデス人民権力全国議会議長が列席しました。
この出来事は、両国民、特に若い世代がホーチミン主席とフィデル・カストロ議長が培ってきたベトナム・キューバの特別な友好関係の歴史と意義を深く理解するためのチャンスとなっています。同時に、従来からの力を継承、発揮するとともに、ベトナム・キューバ団結関係の緊密化に貢献する決意を示すことでもあります。
1973年9月15日、フィデル・カストロ議長がクアンチ解放区を訪問し、解放軍の兵士たちと出会った様子。(TTXVN撮影) |
1973年9月、フィデル・カストロ議長はベトナム中部のクアンチ解放区を訪問しました。当時、フィデル・カストロ議長はベトナムを訪問する最初で、かつ唯一の外国の指導者となりました。この訪問は、ベトナム革命に対する政治的な支持を示すだけでなく、両国関係の特別な歴史的節目であると同時に、ベトナムの民族解放闘争を支持する国際団結運動のシンボルでもあると言われました。
特別な関係
生前、フィデル・カストロ議長は、常にベトナムに対し特別な思いやりを示してきました。同議長は、ベトナムの革命事業をキューバの革命事業そのものと見なしていました。1966年1月2日、ハバナの中心部にあるホセ・マルティ広場で行われたキューバ革命勝利を記念する集会で、発言に立ったフィデル・カストロ議長は、「ベトナムのために、キューバは自らの血潮さえ捧げることもいとわない」と発表しました。そして、フィデル・カストロ議長は、1973年9月16日にクアンチ解放区を訪問した際にも、引き続きこの見解を示しました。この後にも、フィデル・カストロ議長は1995年と2003年にもベトナムを2回訪問しました。
ベトナムの国民は、独立・主権・領土保全・国の統一のための闘いに対するキューバの支持、およびフィデル・カストロ議長の特別な思いやりを永遠に忘れることはできません。ベトナムは、キューバの建設発展事業を終始一貫して支持しています。
際立った成果
様々な浮き沈みを経て、ベトナムとキューバとの特別な関係は具体的な協力の成果によって変化してきました。双方は、各級代表団の相互訪問や、オンライン形式と対面式による接触を強化しています。特に、両国は、新型コロナウイルス感染症対策においてタイムリーに支援し合いました。
貿易協力では、ベトナムはアジア地域におけるキューバの第2位の貿易相手国となっています。2020年4月に発効したベトナム・キューバ貿易協定は、両国間の輸出入活動に好ましい条件を提示したと評価しています。
投資協力では、現在、ベトナムはアジア地域におけるキューバにとって最大の投資国となっています。ベトナムの実業家は、消費財や、建設資材、再生可能エネルギー、コメ生産などの分野において投資協力を拡大しています。
ベトナムとキューバは、国際組織と多国間フォーラム、特に国連などにおいて互いに支持しています。ベトナムは、キューバが2021年~2023年期の国連人権理事会理事国として立候補したことを支持したほか、キューバが東南アジアにおいて友好協力条約の締結を支援してきました。さらに、ベトナムは、対キューバ禁輸措置の解除を一貫して支持しています。
貴重な財産の維持
国際情勢が複雑に推移している現在、ベトナムとキューバは、両国の特別な関係を新たな段階に押し上げることで一致しています。その中で、経済・貿易・投資分野での協力関係を良好な政治関係並みに発展させる意欲もあります。
ベトナムとキューバは、フィデル・カストロ議長によるクアンチ解放区訪問50周年を記念したことは、ホーチミン主席とフィデル・カストロ議長、および両国の各世代指導者、国民が培ってきたベトナム・キューバ関係の遺産を重要視することです。また、これは、ベトナムの党、国家、国民がフィデル・カストロ議長の恩を偲ぶためのチャンスであると同時に、ベトナムが、かつての民族解放•国の統一のための闘争、および今日の国の発展事業に対するキューバや各国、および世界の進歩勢力の支持を常に重視しているというメッセージともなっています。