これはトーラム氏が党書記長・国家主席として行われる初めての中国訪問であり、両国が両国間の包括的な戦略的協力パートナーシップの強化、発展とベトナム中国未来共有コミュニテイの構築を重視していることを示しています。

両国の指導者が両国関係を重視

ベトナムと中国は74年前の1950年1月18日に外交関係を樹立しました。多くの歴史の浮き沈みを経て、特に、２００８年に包括的な戦略的協力パートナーシップの枠組みの設立からこの 15 年、両国関係があらゆる分野で急速に発展してきました。

特に、2022年10月に行われた故グエン・フー・チョン書記長による中国への公式訪問と、2023年12月に行われた習近平総書記兼国家主席による3回目のベトナム国賓訪問の後、双方は包括的な戦略的協力パートナーシップの深化とベトナムと中国の未来共有コミュニティの構築のため引き続き取り組むことで一致しました。

年初いらい、両国関係は前向きな発展を見せてきました。先ごろ、習近平総書記兼国家主席は、トー・ラム書記長・国家主席がベトナム共産党書記長に選出された際の祝辞の中で、中国とベトナムの未来共有コミュニティの構築と発展のため、トー・ラム書記長・国家主席と協力する用意があることを強調しました。同時に、ベトナム首相と国会議長をはじめ、ベトナムの各部門、機関、地方の指導者も相次いで中国を訪問し、両国関係の発展に大きく貢献してきました。

中国駐在ベトナムのファム・サオ・マイ大使 ( 写真：Bich Thuan)

両国関係について、中国駐在ベトナムのファム・サオ・マイ大使は次のように語りました。

（テープ）

「近年、ベトナムと中国の関係は多くの分野において前向きに発展してきました。両国は包括的な戦略的協力パートナーシップを深化させるとともにベトナムと中国の未来共有コミュニティを構築することで一致したことは戦略的な意義があります」

トー・ラム書記長・国家主席夫妻による今回の中国訪問は、両国が２０２５年に、両国間の外交関係樹立75周年を記念する準備をしている背景の中で行われ、ベトナムと中国との外交活動における重要な出来事です。ベトナム駐在中国大使館の熊波大使は次のように語りました。

（テープ） 

「これはトー・ラム氏が党書記長・国家主席として行われる初めての中国訪問です。

この訪問が習総書記・国家主席がベトナムへの国賓訪問を行ってから半年後に行われることはトーラム書記長・国家主席が両国の党と政府との関係強化を重視していることを示しています」

協力の成果を活かす

ベトナム共産党中央対外委員会のレ・ホアイ・チュン委員長は、「今回の訪問を通じて、両国は政治的信頼と相互理解を深め、共通認識の尊重を確認するとともに、達成された成果を再評価する。また、双方はこれまで達成した合意を実施するための措置や新しい方向性を提案する。これにより、包括的な戦略的協力パートナーシップに定められた方針に従って、双方が望む通りの関係が構築されることになる」と明らかにしました。チュン委員長は次のように語りました。

（テープ）

「この訪問で、双方が両国の共産党と政府間の関係の重要性を重視していることを示しています。双方はこれまで達成した協力合意書を効果的に履行するため好ましい条件を提示することを確認しました」

中国人民大学の劉英教授 ( 写真：Bich Thuan)

経済面において、経済、貿易、投資協力がベトナムと中国との関係における明るい点となっています。経済専門家によりますと、ベトナムと中国との貿易関係は、発展する余地が大きいことです。中国人民大学の劉英教授は次のように語りました。

（テープ）

「中国とベトナムの指導者が相互訪問を行うことは両国関係の方向性を維持するのに役立ち、両国関係を緊密にすることにつながっています。中国とベトナムは現在、包括的な戦略的協力パートナーシップを強化し、「一帯一路」を「二つの回廊と一帯」に結び付け、両国間の実質的な協力を絶え間なく強化しています」

２０２５年、ベトナムと中国は外交関係樹立７５周年を記念します。トー・ラム党書記長・国家主席夫妻による今回の中国訪問は両国間の協力関係を日増しに効果的に発展させることに寄与することでしょう。