政治、特に経済などの分野における協力の成果は、ベトナムとEUとの全面的な協力パートナーシップを示す証となっています。双方の指導者や交換による相互訪問が頻繁に行われるほか、ベトナムとEUは、一連の重要な協定を締結しました。

経済協力

2019年に、経済協力は、双方関係にとって最も重要な節目であると評価されています。ベトナムとEU間の自由貿易協定、及び、投資保護協定の締結は、新たな原動力を作り出し、双方の全面的な協力パートナーシップの重要な転換点となっています。ベトナムのブ・アン・クアン欧州連合大使は次のように語りました。

(テープ)

「これらの協定は、ベトナムとEUにとって重要な意義を持っています。これは、全面的、かつ、質の高い次世代の自由貿易協定であり、貿易･投資と社会、労働、環境、及び、包括的で持続可能な開発目標を結びつけています。また、EUと中所得国間の初となる次世代貿易投資協定でもあります。この2件の協定は、締結、採択されてから、ベトナムとEUに大きな利益をもたらすと期待されています。」

政治関係の強化

経済協力のほか、2019年に、ベトナムとEUとの関係は、政治や安全保障分野における新たな前進を遂げてきました。双方は、ベトナム・EU全面的な協力パートナー協定を展開するために、総合委員会の協力メカニズムを実施し続けており、VPA/FLEGT＝森林法の施行・ガバナンス・貿易に関するベトナムとEU=欧州連合との自主的二国間協定を批准し、実施しました。また、同年10月に、双方は、FPA=EUの危機管理活動へのベトナム参加枠組み協定を署名しました。

2019年に、双方の指導者らによる相互訪問が頻繁に行われたことは、ベトナムとEUとの関係に確実な土台を作り出すと同時に、複数の新たな展望を切り拓くと期待されています。グェン・スアン・フック首相は次のように強調しました。

(テープ)

「保護主義や、非伝統的安全保障の試練が浮上し、世界貿易が複数の困難に直面している背景の中で、双方の協力は特別な意義があります。これはまた、ベトナムとEUの戦略的視点を示しており、確実な発展、平和、安定に貢献しています。」

一方、欧州議会国際貿易委員会のベルント・ランゲ委員長は次のような見解を述べています。

(テープ)

「ベトナムに来るたびに、双方関係の進歩や前向きな発展ぶりを感じます。我々は、今後の前向きな成果を収めると共に、双方関係の改善に貢献するために、努力しています。」

欧州連合は、ベトナムを発展途上国であり、パートナーでもあると見なしています。逆に、ベトナムは、経済が近代的に発展する欧州連合と協力できることに喜んでいます。

2019年の双方の協力の成果は、重要な前進であり、ベトナムと欧州連合とのと全面的な協力パートナーシップに新たな弾みをつけてきました。