ベトナム、砂漠化と土地の劣化防止に努力

(VOVWORLD) - 6月17日は、「砂漠化および干ばつと闘う国際デー」です。ベトナムは持続可能な開発を確保するため、砂漠化と土地の劣化に力を入れています。

砂漠化は、乾燥した土地の劣化であり、主に人間の活動と気候変動によって引き起こされています。これは世界的な問題であり、持続可能な開発、生態系の保全、社会安全、食糧安全保障に悪影響を与えています。

砂漠化の原因には、木材や薪、耕作のために行われる森林の大規模な伐採、熱帯雨林における焼畑農業、集中的な農業による土壌の栄養素の枯渇などが挙げられています。

砂漠化と土地の劣化による影響は、地表の3分の1に及び、100ヵ国以上、10億もの人々の暮らしや発展を脅かしています。ベトナムでは、2016年現在、劣化した土地はおよそ130万ヘクタールにのぼり、地表の4%を占めました。また、劣化危機に陥っている土地は670万ヘクタールを超えています。

こうした中、砂漠化と土地の劣化を防止するためにも、林業の持続可能な開発や再構築、植林による木の再生と水資源の確保、防風林を利用した土壌の固定、水の節約や再利用などの対策が必要であるとしています。

その中で、森林の管理や持続的な開発は最も重要な対策として見なされます。農業農村開発省の副大臣で、「国連砂漠化防止条約」実施国家調整委員会のハ・コン・トゥアン委員長は次のように語りました。

(テープ)

「植樹は人々に砂漠化防止への認識を芽生えさせるとともに、ホーチミン主席が環境を守るための植林運動を呼びかけたことに応えるものです。国の持続可能な発展に貢献するよう、具体的な行動で植林に参加する必要があります。森林の持続的な開発と保護は砂漠化を防止するための重要な措置だと思います。」

ベトナムにおいて、気候変動が深刻化している背景の中で、森林は環境保全、砂漠化の防止、住民の所得の向上に重要な役割を果たしています。林業大学副学長のブイ・テ・ドイ博士は次のように語りました。

(テープ)

「各地方は傾斜地であっても短期作物を栽培せず、植林を行なう規定をつくる必要があります。また、長期作物や地元の土壌に適する作物を栽培しない限り、砂漠化と土地の劣化を防止できないでしょう。」

1994年6月17日、「国連砂漠化防止条約」が採択されました。現在、197カ国が締約しています。砂漠化と干ばつへの理解と関心を深め、砂漠化防止に向けての活動を呼びかけ、国際協力の必要性を改めて考えるということです。

ベトナムは1998年に、この条約を締約して以来、責任あるメンバーとして、森林の管理、保護、持続的な発展計画や2006年~2010年期の砂漠化防止国家行動計画、2020年までのビジョンを公布し、精力的に展開しています。

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