(VOVWORLD) - 既にお伝えしましたように韓国の朴炳錫(パク・ピョンソク)国会議長の招きに応じて、ブオン・ディン・フエ議長率いる国会代表団は12日から15日にかけて韓国公式訪問を行っています。
この訪問は経済、貿易・投資、労働、草の根外交を中心とする両国の協力関係と戦略的パートナー関係のさらなる強化・発展に貢献すると期待されています。
フエ国会議長による韓国訪問はベトナムの2021年~2026年期の新指導部が選出されてからの高級指導者による初の外遊となっています。この訪問は2022年の両国の外交関係樹立30周年にあたり、戦略的かつ全面的パートナーシップが確立される前に行われたものです。
ベトナム 韓国との関係を重視
ベトナムは独立、自主、平和、友好、協力、各国の友人で、信頼にたるパートナー、国際社会の積極的で責任感ある一員であるという対外路線を堅持しており、韓国との関係を重視し、さらに発展させていく意向があります。1992年、国交関係が樹立され、特に2009年に、戦略的パートナーシップが確立されて以来、両国の協力関係は飛躍的に発展しています。韓国はほとんどの分野でベトナムの重要なパートナーとなる一方、ベトナムは韓国の新南方政策で重要なパートナーとなっています。
ブ・ハイ・ハ委員長 |
政治分野に関し、両国の高級指導者や各省庁、地方による相互訪問や会合、交流などが様々な形で頻繁に行われてきたことで、ベトナムと韓国の戦略的パートナーシップは日増しに効果的かつ実質的に発展し、政治的信頼が強化されています。現在、両国は国交樹立30周年記念活動の準備で連携しています。国会対外委員会のブ・ハイ・ハ委員長は次のように語りました。
(テープ)
「2020年、新型コロナウイルス感染症が蔓延している中で、韓国国会議長はベトナムを訪問した外国の初めての国会議長です。また、韓国国会の各委員会はベトナムへの訪問を行いたい意向を表明しました。韓国とベトナム国会の友好議員グループは常に交流を行っています。」
こうした中、経済協力は両国の協力関係の重要な柱の一つとなっています。2015年12月に発効されたベトナム・韓国の自由貿易協定は双方の貿易・投資協力に弾みをつけています。現在、両国の商取引額は外交関係樹立時点と比べ140倍増となりました。韓国はベトナムの第一の投資国であり、ODA供与で2位に立っているとともに、第2位の貿易相手国でもあります。一方、ベトナムは韓国の第4位の貿易相手国です。
新型コロナ対応で韓国はベトナムにワクチンと医療物資を供与した最初の国の一つです。一方、ベトナムは韓国の専門家や実業家、投資家らにベトナムでの活動を維持し、サプライ・チェーンを確保するため、有利な条件を作り出しています。
新たな協力段階に土台作り
現在、ベトナムと韓国関係は最盛期に入っています。ベトナムは韓国の新南方政策の重要なパートナーとして見なされています。今回のフエ国会議長による韓国訪問にあたり、両国の指導者は現在の戦略的パートナーシップを戦略的かつ全面的パートナーシップに格上げすることを協議する予定です。一方、両国間の物品流通や往来を妨げている問題の解決策や国会間の交流、経済協力、草の根外交、国際場裏での連携などについても話し合います。さきほどの国会対外委員会のブ・ハイ・ハ委員長は次のように語りました。
(テープ)
「今回の訪問で、ベトナム国会議長は両国関係を戦略的かつ全面的なパートナーシップに格上げすることへの支持を確認します。これはベトナムと韓国との最高レベルの関係です。特に、双方は社会保障協定を締結する予定です。これは重要な協定であり、ベトナムが労働者の権利保護を目指し、外国と締結する初めての社会保障協定となります。」
フエ国会議長による韓国訪問は第4次産業革命の主要な分野での経済協力モデルの開発に土台をつくるとともに、双方の協力関係を強化し、地域と世界の平和、安定の維持に貢献するとしています。