(VOVWORLD) - 持続可能な開発目標はベトナムの国家戦略・政策、あらゆる分野の一貫した目標として掲げられています。
先週末、ハノイで、行われたベトナムの持続可能な開発目標の実施に関する自発的国家レビューを協議する会議でベトナムはすべての人々が繁栄し、包摂的かつ持続可能な世界に向け、外国の友人と力を合わせ、持続可能な開発目標の実施に取り組むと確約しました。
2023年、持続可能な開発目標の実施期間の半分が経過し、ベトナムにとっては第1回自発的国家レビューの発表から5周年となりました。今年7月に、ベトナムは2回目のレビューを発表する予定です。
持続可能な開発目標 あらゆる国家戦略・政策の一貫した目標
国連の持続可能な開発目標のための2030アジェンダは、2015年の9月25日から27日に行われた「国連持続可能な開発サミット」で採択され、貧困や飢餓、エネルギー、気候変動、平和的社会などの持続可能な開発のための17の目標などを含んでいます。ベトナムは2018年に、自発的国家レビューを開始し、作成・発表しました。この5年間で、ベトナムは「誰一人取り残さない」という方針を掲げ、持続可能な開発目標の実施に尽力し、「貧困をなくそう」という目標1、「安全な水とトイレを世界中に」という目標6、「産業と技術革新の基盤をつくろう」という目標9、および「人や国の不平等をなくそう」という目標10で目覚しい成果を収めました。
具体的には、2016年から2022年期に、多次元貧困率は9.2%から3.6%に減少し、人口の98.1%に対し、浄水が供給されるとともに、95.6%に安全なトイレが整備されたとしています。また、産業や技術革新の基盤構築が促進され、社会保障に対する予算配分が15%に引き上げられたことなどは不平等の是正に貢献しました。2030年までに、ほとんどの目標が達成されると期待されています。
計画投資省・科学教育資源環境局のレ・ベト・アイン局長 |
今年7月の自発的国家レビューの発表について、計画投資省・科学教育資源環境局のレ・ベト・アイン局長は次のように明らかにしました。
(テープ)
「2023年の自発的国家レビューの発表を通じて、ベトナムは持続可能な開発目標の実施における成果や課題、知見を共有し、2030年までの方向性を提案します。また、ベトナムは外国の友人と協力し、持続可能な開発目標の実施に取り組み、全ての人々が繁栄し、包摂的かつ持続可能な世界の構築を目指します」
持続可能な開発目標の実施における優先課題
持続可能な開発目標のための2030アジェンダの達成には、ベトナムは未来の目標の実施を加速するとともに、持続可能な開発に向けて実施手段を強化し、グローバル・パートナーシップの活性化に力を入れなければなりません。これに従って、マクロ経済の安定化や新型コロナウイルス感染症抑制後の回復、持続可能な開発を目指す追加財源の調達や、既存の財源の効率化、人材育成、デジタル化、イノベーション、労働生産性の向上への投資が強化されるとしています。自発的国家レビュー作成コンサルタントグループのファム・ミ・ハン・フオン博士は次のように語りました。
(テープ)
「2030アジェンダを完遂するため、今後、ベトナムはさらに努力し、戦略的かつ包括的な措置を講じる必要があります。第1の措置はマクロ経済の安定化であり、その中でグリーン経済、および循環経済の開発に注力しなければなりません」
一方で行政改革や行政システムの透明性と説明責任の向上を優先課題に位置づける必要があると訴えられました。さらに、社会的弱者や生活困窮者、少数民族出身者に関連する持続可能な開発目標の達成に尽力しなければなりません。
ベトナムは達成した成果を最大化し、2030年までに国連の持続可能な開発のための17の目標の達成に尽力しています。