(VOVWORLD) - ベトナムでは、11月18日のベトナム祖国戦線結成記念日を記念して、全国各地で民族大団結を祝う行事が開催されています。数千年にわたる団結の伝統は、ベトナム民族の独立と自由、そして国家建設の原動力となってきました。この団結の精神は、新時代を迎えたベトナムにおいて、これまで以上に重要な役割を果たしています。
ソムロン集落の新しい道路 |
地域発展を支える協力の精神
南部チャビン省カウケ県チャウディエン村ソムロン集落では、住民の協力により新しい道路が完成しました。クメール族が多く暮らすこの集落で、30世帯以上が自発的に土地を提供し、長さ1500メートル、幅3メートルの舗装道路が実現しました。
集落の住民タック・ティ・サ・グオンさんは次のように話しました。
(テープ)
「以前は道路が整備されていなかったので、農産物の出荷に苦労していました。そんな中、政府が道路建設を計画していると聞き、私も迷わず土地を提供することにしました。この新しい道路のおかげで、私たちの子や孫の世代も便利に暮らせるようになります。集落の皆で力を合わせて新しい農村づくりを進めていますが、この道路ができて本当に良かったと思います」
一方、国家重点プロジェクトである500kV送電線第3回線が、わずか7ヶ月という短期間で完成しました。中部クアンビン省から北部フンイエン省を結ぶこの送電線は、3交代4班制で休日返上の工事が行われ、数万人の労働者と地域住民の協力により実現しました。北部地域の電力不足解消とエネルギー安全保障に大きく貢献するとされています。
500kV送電線第3回線 |
グエン・ミン・フォン博士は「このような大規模な国家インフラ事業が、かつてないスピードで完成し、さらに政府機関や地域社会、そして住民が一丸となって協力できたのは、画期的な出来事だ」と評価しています。フォン博士の話です。
(テープ)
「今回の500kV送電線第3回線の完成は、ベトナムのインフラ整備における重要な転換点となりました。この事業の成功は、インフラ開発に対する国民の意識の高まり、技術力の向上、そして効率的な組織運営が実現したことを示しています。こうした成功体験と協力の精神を活かすことで、今後のインフラ整備はさらに加速し、ベトナムの経済発展を支える強固な基盤となることが期待されています」
2024年の最初の10ヶ月間、ベトナムは社会経済の発展において顕著な成果を上げています。政府は第4四半期のGDP成長率7.5%以上、年間7%以上を目標とし、主要経済指標15項目すべての達成を目指しています。
新時代への展望を支える団結
今年の11月12日、ハノイ市クアンタイン区で開かれた民族大団結の日の式典で、トー・ラム書記長は「ベトナムは民族の飛躍の時代を迎えている」と述べました。世界の発展国・高所得国入りを目指すベトナムは、2025年から2030年の発展計画を策定中です。トー・ラム書記長は、人材や技術力、そして何より国民の団結が、この目標達成の鍵になると強調しました。また、書記長は「国民一人一人が革命の精神を受け継ぎ、民族の団結力を活かしながら、地方行政府と手を携えて、より豊かで美しい、現代的な地域づくりを進めていってほしい」と呼びかけました。
建国から約80年、ドイモイ刷新政策開始から約40年が経ちました。ベトナム共産党の指導の下、国民の団結により、ベトナムは着実な発展を遂げてきました。この団結の精神は、新時代における更なる発展の原動力となることが期待されています。