平和的措置で国益を守る

(VOVWORLD) -  中国の海洋調査船「海洋地質8号」がUNCLOS=1982年国連海洋法条約で確定されたベトナム東部海域(南シナ海)におけるベトナムの排他的経済水域内で7月から活動していることはUNCLOSに違反し、ベトナムの排他的経済水域と裁判権を侵犯しています。
平和的措置で国益を守る - ảnh 1           ハン報道官

これに対し、ベトナム外務省のレ・ティ・トゥ・ハン報道官は、「中国の海洋調査船『海洋地質8号』はベトナムの排他的経済水域と大陸棚を侵犯している」と非難するとともに、「ベトナムは複数の形で中国側に抗議し、ベトナム領海侵犯活動を直ちに中止し、ベトナムの領有権や、正当な権利を尊重するよう求めてきた」と明らかにしました。

国際法に従って領有権を保護

ハン報道官は、「ベトナムの海上警察は平和的措置でベトナムの領有権、管轄権の保護にあたっている」と強調しました。これに関し、ベトナム政府国境委員会の元委員長であるチャン・コン・チュック博士は次のような見解を述べています。

(テープ)

「ベトナム東部海域に発生している問題について、中国側の活動に対するベトナムの外交的対応措置は我々の強硬な立場と善意を示すと思います。ベトナムは抑制できない複雑な問題が起こらないように努力しています。」

平和的措置で国益を守る - ảnh 2           チュック博士

国連憲章は、その第2条で、「すべての加盟国はその国際関係において、武力による威嚇または武力の行使を、いかなる国の領土保全または政治的独立に対するものも、また、国際連合の目的と両立しない他のいかなる方法によるものも慎まなければならない」、そして、第33条で、「いかなる紛争でもその継続が国際の平和、及び、安全の維持を危くする虞のあるものについては、その当事者は、まず第一に、交渉、審査、仲介、調停、仲裁裁判、司法的解決、地域的機関又は地域的取極の利用その他の当事者が選ぶ平和的手段による解決を求めなければならない」と詳しく規定しています。

これに関し、ホーチミン法律大学のホアン・ベット博士は、「ベトナムが平和的措置で領海を確保することは正当な路線である」と強調しました。

平和的措置で領有権を守る

これまで、ベトナムは複数の外交チャンネルを通じて中国側と接触し、国連憲章に則って紛争の平和的解決に尽力してきました。さきほどのホーチミン法律大学のホアン・ベット博士は次のように語りました。

平和的措置で国益を守る - ảnh 3  中国の調査船「海洋地質8号」(写真:Gulf Times)

(テープ)

「国連憲章に盛り込まれた第一の平和的措置は当事者間の交渉です。外務省によりますと、ベトナムは3回にわたり、抗議文を渡すとともに、複数の外交チャンネルで中国側と接触してきました。第2の措置は仲介者を交渉に招き、直接に解決することです。」

この間、ベトナムは中国と接触し、海洋調査船「海洋地質8号」をベトナムの排他的経済水域から撤退させ、両国の外交関係を守るよう求めてきました。中国側がベトナムの善意に対して善意で応じなかった場合、ベトナムは自国の法律と国際法に従って主権を確保するため複数の平和的方法を行使する仕組みを実行していくとしています。

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