(VOVWORLD) - 米朝は激しい駆け引きを続ける中、緊張緩和も模索しているようです。これは世界の共通の願望です。
朝鮮民主主義人民共和国が、米領グアム周辺へのミサイル発射計画の実行を示唆するのに対し、アメリカは徹底的に反撃すると強固な姿勢を示しています。しかし、国際社会に懸念が広まる中で、双方は、外交交渉で緊張緩和を目指す意向も示しています。
写真:ロイター |
米朝 戦争に言及
朝鮮民主主義人民共和国は、アメリカ軍基地のあるグアム島の周辺海域に向けて、中距離弾道ミサイル「火星12型」を発射する計画を発表しました。14日、国営メディアを通じ、「グアム島を包囲射撃圏内に収めた弾道ミサイルは、発射命令だけを待っている」とトランプ政権を威嚇しました。
一方、アメリカのトランプ大統領は朝鮮の挑発に応えて「砲火と激しい怒りに直面するだろう」と威嚇しています。そして、アメリカのマティス国防長官は14日、「アメリカを攻撃すれば、直ちに戦争にエスカレートする恐れがある」と警告しました。マティス氏とティラーソン国務長官は14日付のウォールストリート・ジャーナル紙への連名の寄稿で「どんな攻撃も打倒され、いかなる核兵器の使用も効果的で圧倒的な報復に遭うだろう」と強くけん制しました。
外交的解決を目指す
しかし、朝鮮民主主義人民共和国の金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長は14日、グアム周辺へのミサイル発射計画の実行を示唆するとともに「愚かなアメリカの行動をもう少し見守る」と主張しました。ミサイル発射態勢が整ったことを明らかにすることで緊張を高める一方、すぐには発射に踏み切らない姿勢も見せ、トランプ政権に譲歩を迫りました。
一方、アメリカのマティス国防長官は、グアムにミサイルが着弾すると判断すれば迎撃ミサイルで破壊すると明言する一方、アメリカには対話の意思があるとも述べました。マティス長官は、「北朝鮮が真摯(しんし)な態度をとり、挑発行動を停止した場合、アメリカは北朝鮮と交渉する用意がある」と述べ、外交的な対話での解決にも言及しています。
米朝は激しい駆け引きを続ける中、緊張緩和も模索しているようです。これは世界の共通の願望です。