朝鮮問題への解決策の模索?

(VOVWORLD) -先月末に、朝鮮民主主義人民共和国がICBM=大陸間弾道ミサイルを連続して発射して以来、この国とアメリカとの緊張情勢は引き続きエスカレートする動きを見せています。

アメリカ時間の2日午前中、アメリカはカリフォルニア州バンデンバーグ空軍基地で大陸間弾道ミサイルである「ミニットマン3」を試験発射しました。 アメリカのICBMを管理する米空軍の地球規模攻撃軍団は「今回の発射はミサイルの効力・準備態勢・正確性を測定するのが目的」と説明しました。

朝鮮への落ち着きのない米国

アナリストによりますと、今回の発射は先月28日夕方、朝鮮のICBM級ミサイルである「火星-14型」の2回目の発射にともなうアメリカの対応でした。ミニットマン3は、重さ35トンに最大射程距離は1万3000キロメートル、最高速度は時速2万4100キロメートルです。アメリカ本土で発射後30分で朝鮮民主主義人民共和国を攻撃することができるということです。

 アメリカ共和党の重鎮リンジー・グラハム上院議員は1日、同国のNBCテレビの番組でアメリカの対朝鮮戦略について聞かれ、朝鮮民主主義人民共和国からの脅威を阻止するため軍事的な選択肢が取られる可能性もあると示唆しました。

ただ、「北朝鮮を止めることができる方法として、軍事的もしくは外交的な選択肢がある。私は外交的な取り組みの方が良いと思っている」と強調しました。一方、アメリカのマイク・ペンス副大統領は1日に公開されたアメリカのFOXニュースとのインタビューで、「あらゆる選択肢が俎上にある」と言及し、より慎重な姿勢を示しました。

アメリカがあらゆる措置で朝鮮民主主義人民共和国に圧力をかけている一方、中国は、朝鮮の核問題を巡ってアメリカとの見解の対立を示しています。アメリカのトランプ大統領は中国側に対し、朝鮮民主主義人民共和国への抑制を求めましたが、中国は「改めて対話による解決」という見解を堅持しています。

朝鮮民主主義人民共和国のICBMの再発射について、中国は「朝鮮の行動は国連安全保障理事会の決議に違反した」と反応を出しました。アメリカ側は中国の反応に不満すると同時に「中国が朝鮮民主主義人民共和国に対し、行動しない限り、アメリカは断固たる対応をとる」と強調しました。

禁輸と制裁は、効果的な方策なのか?

この間、アメリカを含む世界大国は、国連に後押しされた制裁措置を通して、朝鮮の核兵器開発の抑制に向けて取り組んでいますが、全ての努力は失敗しました。

トランプ大統領が就任して以来、アメリカは、常に朝鮮民主主義人民共和国への制裁措置を強化しています。アメリカは朝鮮民主主義人民共和国への国際的禁輸措置を拡大する為、中国と連携したいと希望したことがあります。しかし、実際、中国は朝鮮民主主義人民共和国に核開発の停止を求める可能性がないということです。

今年上半期に、朝鮮民主主義人民共和国向けの中国の輸出額は2割を超えると予測されています。このような中、国際社会の制裁を受けながら核・ミサイル開発に多額の資金を注いでいる朝鮮の経済が、昨年は17年ぶりの高成長を遂げたとみられるなど好転を示しています。

韓国銀行によりますと、朝鮮民主主義人民共和国の昨年のGDP=国内総生産推定成長率は3.9%と2000年以降で最も高く、貿易額も前年比4.7%増となっています。

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