先頃、ハノイで行われているベトナム政府事務局の2015年の任務を討議する会議でグエン・タン・ズン首相は関係各機関に対し、2015年の主要任務として住民に正確な情報を適宜に提供するよう求めた上で、インターネット上の情報の前向きな影響を世論の誘導に適用する必要があるとの見解を示しました。


政府は行政管理の職能を持ち、あらゆる経済社会分野を運営していることから政府と首相の決定は住民に伝えなければなりません。また、情報の提供は党と国家の主張、政策の実施に対する国民の賛同を得ることが狙いです。

国民の情報入手に関する権利

これまで、政府と国民間の情報提供は報道機関によって行われてきました。しかし、現在、報道機関は活字新聞、電子新聞、テレビ、ラジオを含めた従来からのメディアだけでなく、ソーシャルネットワークもあります。利用者数が3千万人を超えるソーシャルネットワークは重要な情報源の1つとなっています。このネットワークに掲載される情報は迅速で、広範囲に波及していることから、悪い情報や誤った情報も受け取る者に直接的な影響を与えてしまうのは事実です。こうした事情を踏まえ、グエン・タン・ズン首相は政府の各機関に対し、国民が正確な情報を入手するため、あらゆる手を尽くすよう指示しました。

正確な情報を適宜に報道

デジタル情報通信が発達している現在、国民の情報への需要に応えるため、情報のアップデートを進めなければなりません。ソーシャルネットワークを利用して政府のあらゆる活動や決定を伝えれば国民が早く正確な情報を受け取るとともに世論の誘導が図られるとしています。先頃、ベトナム政府事務局の2015年の任務を討議する会議でグエン・タン・ズン首相は「どのように正式な情報をソーシャルネットワークに流すかが課題となる。住民の信頼を得るように、正確な情報を適宜に伝える必要がある」と強調しました。また、ズン首相は情報の報道に関するソーシャルネットワークの前向きな影響を評価するとともに、そのマイナス影響を制限するため、適切な措置を取るよう求めました。政府の正式な情報をソーシャルネットワーク上の明確なアドレスから発されれば住民に信頼感を与えるとみられます。

電子政府の現代化

グエン・タン・ズン首相は国家の法律、政策の普及に対するソーシャルネットワークの影響を強調した際、行政機関への情報技術の適用を促進し、電子政府を現代化するよう求めました。また、政府の管理、運営に関するあらゆる情報をインターネット上に流す必要があるとしています。これを実現させることで政府と国民間の情報交換は迅速に行われ、費用が節約されると同時に誤った情報を防止することができ、党と国家の主張、政策の実施に対する国民の賛同が得られます。正式な情報を主体的に提供し、情報の入手に関する国民の権利を確保することにより、世論の誘導が図られることでしょう。