先頃、ベトナム共産党のグェン・フー・チョン書記長はアメリカのオバマ大統領の招きに応じて行われたアメリカ訪問を終了しました。チョン書記長のこの訪問は両国関係における歴史的な節目を記し、両国関係の発展に重要な意義を持っています。
未来にむけた会談
アメリカを訪問中、チョン書記長はアメリカのオバマ大統領と会談を行いました。この会談は当初に60分の予定でしたが、実際は延長し、90分間になりました。会談で、双方は一致に至らない問題を含め、両国関係について、率直、かつ、オープンに意見を交換しました。オバマ大統領は「この会談は両国が全面的協力関係に関するビションについて対話できるよいチャンスである」と強調しました。一方、チョン書記長は次のように語りました。
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「過去を変えることはできないが未来は私たちのものです。と、これまでの両国関係の発展の道のりを振り返った上で、両国の首脳は両国関係の今後の発展方向について意見を交換しました」
今回の訪問にあたり、ベトナムとアメリカが共同ビションに関する宣言を発表したことはあらゆる分野における両国の今後の関係発展に対する両国の決意を示しました。今回の訪問に15件の協定が締結されました。商工省のブ・フィ・ホアン( Vu Huy Hoang) 大臣は次のように語りました。
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「ベトナムとアメリカとの共同ビジョンに関する宣言の中で、双方は関連各機関と協力して、TPP=環太平洋経済連携協定の早期締結に向けて取り組むことを強調しました。この訪問の後、両国間の経済、貿易、投資関係が新しい発展を遂げることでしょう。」
政治的信頼の深化、相違点を乗り越える。
この20年、両国は過去の問題と不一致点を乗り越え、政治的信頼醸成に全力を尽くしてきました。これを基礎に、国防・安全保障分野における関係を強化しています。国防省のグェン・チ・ビン( Nguyen Chi Vinh) 次官は次のように語りました。
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「今回の訪問で発表された共同宣言、および、両国の首脳が行われた会談では国防関係について触れられました。特に、双方は2011年の国防覚書の履行、および、両国の国防大臣がさる6月に調印した国防関係ビジョンの実施について強調しました。これらを見ると国防関係が両国間の信頼醸成に寄与していると言えます」
両国間に残された問題点に関して、今回の訪問で、チョン書記長はアメリカ国際戦略問題研究所の学者やアメリカの各宗教の聖職者と率直に意見を交換しました。今回の訪問に同行したティク・チ・ティン( Thich Chi Thien) 和上は次のように語りました。
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「チョン書記長はベトナムでの宗教活動について詳しく紹介しました。今回の訪問団の中にはベトナムの各宗教の代表がいることはベトナムの各宗教には対立がないことを示しています。アメリカの牧師らはベトナムでの宗教の発展状況を理解し、喜びを示しました」
良好な関係に関する展望
今から70年前の1946年2月16日、当時のアメリカのトルーマン大統領にあてた書簡の中で、ホーチミン主席は「ベトナムの目標は完全な独立とアメリカとの全面的協力」ということを強調しています。現在、両国はホーチミン主席のその願望を現実に移していることでしょう。