(VOVWORLD) - 8日、チリで、CPTPP=包括的かつ先進的環太平洋経済連携協定の調印式が行われます。この協定は、世界貿易の新しい原動力になると期待されています。
昨年の11月にベトナム中部ダナン市で開催されたAPEC首脳会議を機に、アメリカを除くTPP環太平洋経済連携協定への参加11カ国による新協定の大筋合意が発表されたので、この協定はTPP11とも呼ばれます。
CPTPP 多くのメリット
この協定は、アジアや、米州、オセアニアにおいて人口が4億6300万人に、GDPが13兆ドルにのぼる大規模な市場を作り、非関税障壁や、サービス業、投資など複数の分野に関する公約を含めています。その市場の2017年の貿易総額は、3600億ドルに上っています。
アメリカが抜けたことで、そのメリットは明らかに減る可能性がありますが、それでも重要なことに変わりはありません。参加各国はすでに、農業など強力なロビー団体と闘うなど国内改革の基盤を整えつつあります。こうした改革による恩恵を得る可能性があります。
その協定の項目の多くは知的財産の分野に関連しています。その一方で、関税削減と、労働や環境といった分野における基準強化という2つの中核的な前提は生かされています。
TPPの魅力の一部は、閉鎖的なものではなく、誰もが参加できる道が開かれているということです。これまで関心を示しているインドネシアや韓国、フィリピン、台湾、タイが参加する可能性があると見られます。
自由貿易は必至
CPTPP参加11カ国は2019年中の新協定の発効を目指しています。この協定は、TPPの再生だけでなく、自由貿易の拡大を目指すアジア太平洋地域の努力も示しています。そのため、CPTPPは、自由貿易は必至のすう勢であることを示すもので、幾つかの国で広まっている保護主義との戦いにおいて先頭に立つと期待されています。
こうしたCPTPPは多くの国の関心を集めており、将来参加国が増える可能性が高いと見られています。これにより、この協定はさらに大きく、有益となり、世界貿易の拡大に貢献するでしょう。