19日、ハノイで、チャン・ダイ・クアン国家主席は在ベトナムロシアのコンスタンチン・ブヌコフ大使と会見を行いました。
会見で、クアン国家主席は「両国は政治、経済、文化などの分野の他、石油ガスと原子力発電という2つの分野の協力に力を入れる必要がある」と述べると共に、「ロシア政府はアジア欧州経済連携の自由貿易協定を早期に批准するよう」希望を表明しました。一方、ロシアのコンスタンチン・ブヌコフ大使は「ロシアは常にベトナムとの関係を重視する」と強調すると共に、関係各国は連携して、ベトナムとロシア・カザフスタン・ベラルーシ関税同盟との FTA=自由貿易協定を早期に批准することを図っている」と明らかにしました。
同日、クアン国家主席は在ベトナム日本の深田 博史大使と会見を行いました。会見で、クアン国家主席は先頃、熊本県で発生した地震と余震により受けた多大な人的物的被害にお見舞いの言葉を述べると共に、「ベトナムは日本との関係を重視している。今後も、日本は対ベトナムODA政府開発援助を続けるよう」希望を表明しました。
一方、深田大使は「日本はベトナムとの関係を重視している。安倍首相はベトナムのグェン・スアン・フック首相がまもなく日本で開催されるG7首脳会議に参加するため招いた。この訪問にあたり、双方は両国関係の発展方向について話し合う」と述べました。
ベトナム東部海域、いわゆる、南シナ海に関して、深田大使は「両国はアセアン=東南アジア諸国連合と国際の場で緊密に協力して、この海域に関連する問題の解決に力を入れる必要がある。日本は関係各側に対し、この海域の情勢を複雑化させる一方的な行為を自制するよう呼びかける。日本はベトナム東部海域、及び、国防安全保障分野における協力を強化する用意がある」と強調しました。