17日午前、国賓として日本を訪問中のチュオン・タン・サン国家主席の歓迎行事が行われた後、サン主席夫妻は天皇皇后両陛下と宮殿「竹の間」で会見しました。席上、サン主席は「ベトナムは常に、日本との協力関係を優先させており、両国国民の利益と願望に応えるよう、この関係をさらに発展させていくことを望んでいる」と強調しました。
また、サン主席と天皇陛下は昨年の越日友好年に行われた日越国交樹立40周年記念活動を高く評価し、これは両国関係を新たな発展段階に押し上げるに際し、有利な条件となるとの見解を示しました。
同日午前、サン主席は日本経団連の坂根・まさひろ副会長と会見したほか、日本の大手企業の指導者らとの座談会に参加しました。これを機に、サン主席は日本企業に対し、教育養成分野を中心に、ベトナム政府と企業との協力を強化するよう求めました。また、サン主席は日本をはじめ、外国人投資家に有利な条件を作り出し続けると強調しました。
17日午後、サン主席は越日企業フォーラムに出席しました。日本は対ベトナムODA供与国でトップに立ち、第一の投資国ともなっています。また、ベトナムの貿易相手国の中で、4位に立っています。両国の貿易額は2002年の50億ドル未満から10年間で5倍となっています。サン主席は日本企業各社に対し、ハイテクやエネルギー、造船、自動車製造、裾野産業、情報技術、電子、農業、人材育成、環境保全などの分野に対する投資を強化し、経営を拡大するよう希望を表明しました。
なお、サン主席は日本商工会議所とベトナム商工会議所の覚書の調印式に立ち会いました。同日夜、天皇皇后両陛下はサン主席一行を歓迎する宮中晩餐会を開催しました。