18日午前、日本を国賓として訪問中のチュオン・タン・サン国家主席は衆院本会議場で演説しました。
「変化中の世界に適応できる為の刷新と創造」をテーマにしたこの演説は「ベトナムと日本との持続的な友好協力関係の強化を望めたい」というメッセージを伝えるものと見られています。
演説の中で、サン国家主席は「40年間にわたって、両国関係は絶え間なく刷新し、全面的に発展している。ベトナムと日本は2009年に『アジア地域 における平和と繁栄の為の戦略的パートナー関係』を樹立し、両国関係に新たなページを切り開いた」と強調し、次のように語りました。
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「日本はベトナムの工業化現代化事業におけるトップで重要なパートナーとなってきました。ベトナムに対する日本のODA=政府開発援助は効果的に使用されてきました。ベトナムは、管理の経験交換、技術移転の強化、ODAの供与を通じて日本からの効果的な協力と積極的な支援を期待しています。また、新たな投資ブームの中で、日本がインフラ整備、質の高い人材開発、裾野産業、農林水産物収穫後処理技術などを実現する際に、ベトナムを優先的な投資先として選ぶことを望んでいます。ベトナムは日本からの新たな投資ブームを誘致するために、行政手続を引 き続き簡素化させ、さらなる有利な条件を作り出します。ベトナムは中所得国の限界を乗り越え、国の工業化現代化事業へ向けた目標を達成できるように日本が支援を継続すると期待しています。」
このように語ったサン国家主席は「草の根交流、文化、観光、科学技術、教育における協力の発展は両国の戦略的パートナー関係の礎を作り出してきた」と強調し、次のように語りました。
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「ベトナムは、それぞれの国家の運命が地域と世界の運命と結び付ける限り、その国の安全保障、発展の目標が達成できると確信しています。その精神で、ベトナムは海上紛争問題を1982年 国連海洋法を含む国際法に従って平和的方法による解決という原則を終始一貫して堅持しています。当事国は自制し、武力行使と武力による脅迫を行うべきではありません。二国間協力を促進する傍ら、両国は重要な多国間フォーラムで積極的に協力してきました。ベトナムは、日本の国連安全保障理事会常任理事国入りを支持し ています。ベトナムは、地域の平和安定の維持へ向けた日本の構想を高く評価しています。日本とアセアンとの戦略的関係の強化は2015年をめどにアセアン共同体作りに重要な役割を持っています。ベトナムは日本とアセアンとの戦略的パートナー関係の促進に尽力します。」
サン国家主席は次のように語りました。