フック首相、各国の首脳らと会合


既にお伝えしましたように、26日午後、グエン・スアン・フック首相は名古屋に到着し、日本訪問とG7=主要7カ国首脳会議におけるアウトリーチ会合への出席を開始しました。

同日午後、フック首相は、スリランカ大統領や、国連事務総長、IMF=国際通貨基金の専務理事、OECD=経済協力開発機構の事務総長、愛知県の指導者、日本企業の代表らと個別会見を行いました。

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スリランカのマイトリパラ・シリセナ大統領との会見で、双方は、両国関係の強化、高級訪問団交換の促進、国際場裏での協力・協調の強化、国民交流の深化などで一致しました。経済関係に関して、フック首相は、「ベトナムは農業発展に関する経験をスリランカと分かち合う用意がある」とした上で、両国の貿易協力委員会に対し、両国間の商取引額を高めるための方法を早期に見出すよう要請しました。

また、スリランカ側に対し、領海紛争問題の解決に関するベトナムの立場を支持するよう訴えました。これに対し、マイトリパラ・シリセナ大統領は経済発展に関するベトナムの経験を学びたい意向を表明し、「近いうちに、企業代表団をベトナムに派遣する」と明らかにしました。

パン・ギムン国連事務総長との会見で、フック首相は「ベトナムは、世界の平和と持続的発展のために、平和維持活動をはじめ国連のすべての活動に積極的に参加している」と再確認するとともに、「ベトナムは気候変動対応に関するパリ合意や、国連の持続可能な開発のための2030アジェンダの展開に関する計画を立案している」と明らかにしました。

一方、パン事務総長は国連へのベトナムの貢献を高く評価しました。また、領海紛争問題に関し、パン事務総長は、1982年国連海洋法条約を含め国際法や、DOC=海上行動宣言にしたがって平和的措置で解決し、COC=行動規範を早期に作成するというベトナムの立場に支持を表明しました。

OECDのアンヘル・グリア事務総長との会見で、フック首相は、「ベトナムはOECDとの関係を重視している」と再確認した上で、OECDに対し、ベトナムを引き続き支援していくよう提案しました。これに対し、グリア事務総長は、「ベトナムの経済社会発展モデルは発展途上緒国の模範となっている」と高く評価した上で、「今後も、人材育成や、APEC=アジア太平洋経済協力会議首脳会議の主催などの分野でベトナムを支援していく」と確約しました。

IMFのクリスティーヌ・ラガルド専務理事との会見で、フック首相はIMFに対し、今後もベトナムのマクロ経済の安定化や、経済改革事業を支援していくよう求めました。

26日午後、フック首相は、愛知県の大村秀章(おおむら・ひであき)知事や、JETRO=日本貿易振興機構の石毛博行(いしげ・ひろゆき)理事長、ANAホールディングスの伊東信一郎(いとう・しんいちろう)代表取締役会長と個別会見を行いました。

これらの席で、フック首相は「両国間の広範な戦略的パートナー関係がすべての分野で迅速かつ実質的に発展している」とした上で、「日本企業をはじめ外国企業にさらに有利な条件を作り出すために、経営投資環境の改善を進めていく」と明らかにしました。

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