(VOVWORLD) - 今週、ベトナムの証券市場がすべての正式な基準を満たし、「フロンティア市場」から「セカンダリー新興市場」へ格上げされたことは、新たな発展段階の幕開けを意味しています。
バオビエット証券取引所 |
これは、将来の長期的な目標を達成するため、より深く、より広範な改革を求めるものであり、資本市場の新たな発展段階を開くとともに、国際投資家からの資金流入を引き寄せる契機となります。証券市場は、中・長期的な資金調達の手段であるだけでなく、国家の金融システムにおける統合度と透明性を測る重要な指標でもあります。今回の格上げは単なる格付け機関の分類変更にとどまらず、ベトナム資本市場の地位と運営能力を裏付ける戦略的な節目となりました。SSI証券株式会社のチーフエコノミストでリサーチ部門長を務めるファム・リュー・フン氏は次のように述べました。
(テープ)
「ベトナム証券市場、さらに広くいえば資本市場の発展には、格上げだけでなく、多くの要素が関係しています。政府機関や市場参加者がそれぞれの役割を果たすことによって、外国人投資家の関心をより一層高めることができると考えています。今回の格上げは、ベトナムが国際基準を満たした証でもありますが、銘柄の多様性、経済成長の物語、新規上場の拡大といった点でもベトナム市場は大きな魅力を持っています」
専門家によりますと、今回の格上げにより、パッシブ型・アクティブ型の両方の投資ファンドから大規模な資金が流入する可能性があります。推計では、格上げ後の時期における海外資金流入は30億〜70億米ドルに達する見込みです。
財務省のグエン・ドゥック・チー副大臣は次のように強調しました。
(テープ)
「市場の発展は国家管理機関の責任であり、安定的で持続可能、かつ透明性の高い市場を構築していく必要があります。初めての格上げに満足するのではなく、今後、さらに高い水準への格上げを目指して努力を続けていきます。証券市場を経済の発展、企業や機関の中・長期的な資金調達を支える市場として確立していきます」
国家証券委員会は今後も、国内外の投資家が市場へ容易にアクセスできるよう、包括的な施策を実施する方針です。また、法的枠組みの整備、インフラの近代化・デジタル化を進め、ベトナム証券市場の透明性と効率性を一層高め、世界の金融市場への本格的な統合を促進していくとしています。