(VOVWORLD) -中東のエルサレムでイスラエルとパレスチナの間で衝突が起き、緊張が高まる中、イスラエルは7日未明、ガザ地区を空爆しました。
(写真:Anadolu) |
これに対し、ガザ地区の武装勢力もイスラエルへの攻撃を行っていて、事態がエスカレートすることに懸念が高まっています。
イスラエル軍報道官は、「レバノン南部のハマス拠点3カ所、ガザ地区のハマスの武器製造施設や地下トンネルなど10カ所以上を標的として空爆を実施した」と述べました。また、今後の攻撃に備え、イスラエル北部と南部の部隊を増強するということです。
レバノン南部からは6日、イスラエル北部へ向けロケット弾34発が発射され、イスラエル軍の防空システム「アイアンドーム」が25発を迎撃しましたが、5発が町や村に着弾しました。イスラエル人3人が軽傷を負い、複数の建物に被害が及びました。
イスラエルメディアは、レバノン本拠の親イラン民兵組織ヒズボラとの間で勃発した2006年の紛争以来、レバノンからの最大のロケット弾攻撃だと報じました。ガザからはイスラエルに向けてロケット弾40発以上が発射されました。空爆への報復とみられ、攻撃の応酬が懸念されました。ハマスや過激派「イスラム聖戦」など複数のパレスチナ武装組織は6日、共同声明を発表しました。「戦いの準備はできている。攻撃に対し、あらゆる手段で対抗する」と対決姿勢を鮮明にしました。
こうしたなか、国際社会は懸念を示しています。外電によりますと、国連のグテレス事務総長は「すべての関係者に最大限の自制」を呼びかけました。一方、アメリカ・ホワイトハウスのジャンピエール報道官も「安定を取り戻すため、イスラエルとパレスチナが協力することが不可欠だ」との見方を示したと伝えています。