(VOVWORLD) -米南部テキサス州ユバルディの小学校で24日に起きた銃撃事件の死者は児童19人、大人2人の計21人となりました。
(写真:ロイター) |
州当局によりますと、サルバドール・ラモス容疑者(18)は事件前に自分の祖母にも発砲していました。
容疑者は祖母を銃撃後、学校近くの溝付近で車をぶつけ、ライフル銃を持って車外に出たものとみられました。その後学校に侵入しようとしました。容疑者は学校では法執行当局者と交戦し、防弾チョッキとライフル銃、リュックサックを所持していました。
これに先立つ24日のホワイトハウスからの演説で、バイデン大統領は罪のない子どもが犠牲になったとしたうえで、「親たちは二度と子どもに会うことはできない」とことばを絞り出すようにして述べました。さらに、銃による犯罪が相次いでいることを受けて「もううんざりだ。行動に移すときだ。18歳の少年が銃の販売店で武器を買うことができるなんて間違っている。このように大勢が犠牲になる銃撃事件は世界のほかの国ではほとんど起きていない」と述べて、銃の規制強化が必要だと強く訴えました。
また、スイスのジュネーブに本拠を置く団体スモール・アームズ・サーベイの2018年の報告書によりますと、アメリカの銃器保有者は3億9330万丁を所有しています。アメリカの現在の人口約3億3000万人を上回る数です。人口約14億人のインドは、民間人所有の銃器が7110万丁で世界2位です。アメリカでは2020年から銃購入ラッシュが起きており、インドとの差は広がる見込みです。
FBI連邦捜査局の全米犯罪歴即時照会システム(NICS)によりますと、銃器購入件数の指標として広く使われる照会件数は2020年に前年比で40%増加し、3970万件に達しました。21年はやや減少し3890万件でした。今年は4月30日までに既に1080万件の照会がありました。
銃乱射事件が米国を苦悩させているにもかかわらず、市民が武装する動きは何年も増加傾向にあります。そのため、今回の事件はアメリカで今後も暴力がエスカレートしていくことに対する警鐘とみられています。