米中貿易戦争、緊張緩和の兆し

(VOVWORLD) -アメリカのトランプ大統領は13日、米中が「第一段階」の通商合意に到達し、15日に予定していた対中追加関税の発動を見送ると明らかにしました。

これは両国の投資・貿易の問題を解決するための重要な節目としてみなされています。

今回の合意でトランプ政権は発動済みの中国製品への追加関税について、2500億ドル分は、いまの25%を維持する一方、9月に発動した1200億ドル分については、いまの15%から7.5%に引き下げます。さらに、15日に予定していた追加関税の発動も見送るということです。

また、アメリカの政府高官は、中国が今後、2年間でアメリカの農産品を年400億ドルから500億ドル購入するほか、知的財産権の保護や技術の強制移転の是正などに取り組むとしています。

アメリカ・中国は来年1月にも合意文書に署名する見通しですが、トランプ氏は「来年の大統領選挙の後まで待つつもりだったが、すぐに『第二段階』の交渉を始める」と述べ、さらなる交渉に意欲を示しました。

一方、中国の王受文商務次官は日本時間の14日午前0時に開かれた会見で、合意内容は知的財産権、農産品など9つの項目に及ぶとしたうえで、アメリカ側が段階的に追加関税を撤廃することで合意したことを明らかにしました。また、「合意を実行することは知的財産権の保護を強化し、外国企業を含む各企業の中国での合法的権益の保護につながる」と強調しました。

今後の交渉で解決すべき問題が山積していますが、『第1段階』の合意に達したことは2大国間の緊張緩和に役立ったとみられます。また、これは世界貿易にとっても喜ばしい兆しとなるでしょう。

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