国連安全保障理事会はシリアのアサド政権に反体制派弾圧の停止を求める決議案を採決しましたが、ロシアと中国が拒否権を発動して否決され,同案は廃案になりました。中国とロシアが対シリア決議案で拒否権を発動するのは昨年10月に続きこれで2度目です。欧米は中国とロシアを厳しく非難しましたが、国際社会が一致した行動をとれない中、シリア情勢は一段と混迷を深めそうです。一方、シリアへの影響力の維持を狙うロシアは、ラブロフ外相らを7日派遣、アサド大統領と反体制派との仲介を狙います.
EU欧州連合は先週、ブリュッセルで外相会議を開き、核開発を続けるイランへの制裁強化措置として、イラン産原油の輸入禁止を正式に決めました。圧力を強めるアメリカに歩調を合わせ、イラン産原油輸出の2割を占めるEUが禁輸に踏み切ったことで、イランが大きな打撃を受けるのは必至です。イランの対応次第では原油価格の高騰を招く恐れもあります。
ロシアの首都モスクワで4日、プーチン首相の大統領復帰に反対する市民デモとプーチン首相を支持する市民デモが同時並行して行われました。ノーボスチ通信が伝えたところによりますと、警察の調べではプーチン支持派の市民デモの参加者数は9万から16万人に対し、反プーチン派のデモ隊は3万5000人としていますが、主催側は12万人を動員したと主張しており、警察が発表した数字と大きな隔たりがあります。
エジプトのサッカー場で70人以上が死亡した暴動を受け、当局に抗議する市民と治安部隊の衝突による死者は、これまでに少なくとも7人にのぼっています。エジプト北東部のサッカー場で74人が死亡した暴動を受け、市民らが事件を防げなかった軍政府に対して続けている抗議行動は、2月4日未明も続きました。
厳しい寒さと大雪に見舞われているヨーロッパでは、5日も記録的な寒さとなり、先月末以来、各国で合わせて200人以上が死亡する深刻な状況が続いています。ヨーロッパでは、東ヨーロッパ諸国を中心に強い寒気の影響で厳しい寒さと大雪が続いており、このうちウクライナでは5日、気温が氷点下36度まで下がり、これまでに路上で生活する人たちなど130人以上が死亡しました。このほか、ポーランドやルーマニアなどでも死者が増えており、先月末から各国で合わせて200人以上が死亡する深刻な状況になっています。