1月9日から一週間の主な国際ニュース

1月9日からの先週一週間の主な国際ニュースをまとめてお伝えします。

* 先週、アメリカのオバマ大統領は任期最後の演説を行い、2期8年の間に失業率の改善などを実現した成果を強調するとともに、トランプ新政権発足後も民主主義を機能させるよう呼びかけ、みずからの実績に基づいて、さらなる前進を図るよう訴えました。オバマ大統領は「私は普通の人たちが物事に関わり、結束した時に変化が起こることを学んだ。大統領として8年たった今もそのことを信じている。あなたたちのおかげで、アメリカはよりよく、強い国になった」と述べました。

* 先週、アメリカ下院は、医療保険制度改革法(オバマケア)の廃止に向けた決議を賛成多数で可決しました。前日の上院に続くもので、オバマケア廃止を最優先課題に掲げるトランプ政権の発足を前に、政策転換の動きが加速しています。

* 先週、アメリカのトランプ次期大統領は選挙後初めての記者会見を行いました。内容は、事実上の国民皆保険を目指す医療保険制度改革、いわゆるオバマケアについて、「オバマケアは最悪の制度だ」と批判したうえで、「就任後できるだけ早く廃止し、ほぼ同時に別の制度に入れ替える」と述べて、早期に撤廃する考えを示しました。

* 先週、核合意に向けた欧米などとの交渉を担当してきたイラン外務省のアラグチ次官は、経済制裁の解除から1年がたつのに合わせて会見し、原油輸出の倍増など経済分野での進展をみずから高く評価したうえで、「核合意によって、イランは国際社会の強力なプレーヤーとして認識されるようになった」などと述べ、外交面でも多くの成果を挙げていると強調しました。

* フィリピン政府は先週、同国が今年発足50周年を迎えるASEAN=東南アジア諸国連合の議長国となったことを記念し、南部ダバオで式典を開催しました。ドゥテルテ大統領は演説で「海洋における安全保障と協力を強め、地域の平和と安定に努めたい」と述べました。

* イスラエルとパレスチナ自治政府の和平交渉再開を促すための国際会議が先週、パリで開かれました。採択された共同宣言は、イスラエル、パレスチナ双方が「首都」と主張し対立するエルサレムの扱いに関し「一方的行動は控えるべきだ」と指摘、トランプ次期米大統領をけん制した形でした。また、パレスチナ国家樹立とイスラエルとの共生を目指す「2国家共存」原則も確認しました。


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