6月4日からの一週間の主な国際ニュース

*アメリカのオバマ大統領と中国の習近平国家主席による初めての首脳会談は先週、2日間の日程を終えました。両首脳は今後、米中が協力関係を強化していく方針で一致しました。 両首脳は、朝鮮民主主義人民共和国に非核化を求めることやサイバー攻撃の問題で協力を確認しました。沖縄県の尖閣諸島をめぐる問題では、オバマ大統領が事態をエスカレートさせないよう求め、習主席は「終始、対話を通じた処理・解決を主張している」と説明しました。

*日本を訪れていたフランスのオランド大統領は帰国を前に8日、記者会見し、日仏両国がテロ対策や核開発問題などの安全保障上の課題にも連携して取り組むため、パートナーシップを強化する考えを改めて示しました。オランド大統領は「アジア地域だけでなく、幅広い国際問題について、日本と定期的に協議することを決めた」と述べ、両国が今後、テロ対策や核開発問題などの安全保障上の課題に連携して取り組むよう希望を表明しました。

今月6日から国賓として日本を訪れていたオランド大統領は、3日間の滞在中、安倍総理大臣との首脳会談を行ったほか、天皇皇后両陛下と会見しました。

*朝鮮主主義人民共和国と韓国の軍事境界線の板門店(パンムンジョム)で9日、両国の実務者会談が開催されました。この実務者会談は、韓国の柳吉在(リュギルジェ)統一相の要請で12日に開催が予定される南北閣僚級会談の事前会合として行われました。

朝鮮民主主義人民共和国による昨年12月の長距離ロケット打ち上げや、今年2月の地下核実験により、ここ数カ月間、韓国、朝鮮民主主義人民共和国の間で緊張が高まっていましたが、今回の会談は両国の関係改善の1つの兆候と考えられます。

朝鮮民主主義人民共和国は7日、3月に閉鎖した韓国との直通電話回線(ホットライン)の再開を表明し、また閉鎖中の開城(ケソン)工業団地の正常化に向け、今回の当局間会合を提案したのも朝鮮民主主義人民共和国でした。

朝鮮主主義人民共和国は「会談の場所や日時は韓国側の都合に合わせる」とし、韓国側も工業団地が閉鎖されてから「ずっと」会談を希望していたとして、朝鮮主主義人民共和国の提案を受け入れました。

 *国際世論は先ごろシンガポールで開かれた第12回アジア安全保障会議シャングリラ対話で収めた成果に注目しています。また、対話で発表されたベトナムのグェン・タン・ズン首相の基調講演が高く評価されています。多くの報道機関は「アジア太平洋地域は複雑な動きを見せている背景の中で、ズン首相の講演は地域内諸国に対し、「平和・協力」を得るため、戦略的信頼は第一の前提だというメッセージを伝え、適切な勧告であると報じました。

*反政府デモが続くトルコでは、9日、若者たちが最大都市イスタンブールで数万人が参加する大規模デモを行い、エルドアン首相への批判を強める一方、エルドアン首相も一歩も引かない構えで、双方の溝が埋まる見通しは立っていません。トルコでは、イスタンブールの再開発問題をきっかけに、エルドアン首相の政治手法が強引(ごういん)だとする批判が高まり、イスタンブール中心部の広場では、8日に続いて9日も、エルドアン首相の退陣を求める大規模なデモが行われました。一方、エルドアン首相は首都アンカラで演説し、「火をつけたり破壊したりする者はならず者だ。それを支持する者も同じだ」と述べてデモの参加者を非難しました。

 

 

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