7月24日から30日までの主な国際ニュースをお伝えします。
*アメリカの大統領選挙で政権維持を目指す民主党は、東部ペンシルベニア州のフィラデルフィアで 行った全国党大会で、クリントン前国務長官を党の大統領候補に指名しました。大会最終日の28日、クリントン氏は指名を受諾する演説を行い、共和党の大統 領候補、トランプ氏を厳しく批判するとともに、初の女性大統領を目指す決意を強調しました。また、クリントン氏はアメリカ及び世界の明るい未来に向けて、様々な適切な政策を打ち出すことを公約しました。
*トルコ政府は、今月15日に起きたクーデター未遂はイスラム組織「ギュレン教団」が企てたとみていて、組織に関わったとして、軍人や裁判官、教師など6万人以上を職務停止や解任の処分にしています。さらに、チャウシュオール外相は28日、記者団に対し、教団の下で海外のネットワーク作りに関与していたとして、大使を含む外交官88人を解雇したことを明らかにしました。そして「裏切り者たちは取り除かなければならない」と述べ、処分の対象となる外交官はさらに増えると説明しました。
*先週、ラオスの首都ビエンチャンでASEAN=東南アジア諸国連合の第49回外相会議が開催されました。今回の会議ではASEAN 共同体構築、域内の協力、対外関係、及び、ASEAN共同体ビジョンの2025お実現などの一連の議題が取り上げられました。ASEAN外相会議と関連各会議はASEANと相手国の重要な活動です。第49回ASEAN外相会議と関連各会議は地域と世界情勢が複雑に推移している背 景の中で開かれました。こうした中、ASEANは共同体構築と対外関係の強化に力を入れています。ベトナム東部海域、いわゆる、南シナ海問題に関して、 ASEANは原則的な立場と発言を維持するとしました。
*フィリピンのドゥテルテ大統領は25日、マニラの国会で6月末の就任後初めて演説しました。ベトナム東部海域、いわゆる、南シナ海問題に触れ、「我々は仲裁裁判の判決を強く支持し尊重する。(判決は)紛争の平和的解決に向けた努力に大きく貢献する」と述べました。演説の大半をあてたのは、国内問題でした。南部ミンダナオ島のイスラム教徒との和平について、「不信の歴史を終わらせよう」と呼びかけました。アキノ前政権時代に前進した和平プロセスを確かにし地方の経済成長につなげる考えでした。まん延する薬物の問題については、「犯罪、薬物、汚職との戦いに人生をささげる」と決意を述べました。