グエン・バン・リン氏（本名：グエン・ヴァン・クック、革命時の通称：ムオイ・クック）は、フンイエン省出身で、ベトナム民族を代表する優れた人物の一人です。1930年代から北部で革命運動に参加し、長年にわたり南部でも活動を続けたのち、1986年にベトナム共産党中央委員会書記長に就任しました。

党・国家の指導者および代表者ら、グエン・バン・リン書記長の生誕110周年記念式典に出席する（写真：Văn Hiếu/VOV）

式典で演説したトー・ラム党書記長は、制度の障壁を取り除き、生産力を解放し、基礎単位の自主性を拡大させ、非国営経済部門を強化し、国の管理のもとで市場経済メカニズムを確立、国際社会への積極的な統合を推進したグエン・バン・リン氏の果敢な改革路線を高く評価しました。

トー・ラム書記長、記念式典で発言する（写真：Văn Hiếu/VOV）

トー・ラム書記長は次のように語りました。

（テープ）

「革新的な思考、果断な行動、責任を引き受ける勇気。この精神は、『刷新とは過去を否定することではなく、現実に根ざし、真実を直視して行動することである』というグエン・バン・リン同志が語った言葉に象徴されています。これは、伝統的成長モデルの限界、環境問題、高齢化、地政学的競争といった課題に直面する現代ベトナムにおいて、今の指導層にとっての指針であるべきです」

またトー・ラム書記長は、政治システム全体がこの精神、すなわち刷新、果断さ、民衆との距離の近さ、誠実さ、科学的思考を引き継ぎ、社会主義志向の市場経済という路線を堅持しつつ、テクノロジー、グリーンファイナンス、デジタルトランスフォーメーション、デジタル経済、循環型経済といった新たな潮流に柔軟に対応し、国際社会とのさらなる融合を進めるよう呼びかけました。

式典に先立ち、トー・ラム書記長と代表団は、グエン・バン・リン記念館およびグエン・バン・リン銅像に、線香と花を手向け、追悼の意を表しました。

トー・ラム書記長と代表団、グエン・バン・リン書記長を追悼し、香と花を手向ける（写真：Văn Hiếu／VOV）

同日夜には、グエン・バン・リン広場で「ふるさとのメロディー・新たな時代への信頼」をテーマとした歌舞公演が開催される予定です。

一方、同日午前、ホーチミン市で同市人民委員会主催の献花式が行われたほか、ホーチミン市営墓地での追悼とともに、「グエン・バン・リン同志・革命の揺るがぬ創造的指導者」をテーマとした写真展が開幕し、グエン・バン・リン書記長の人生と革命への偉大な貢献を描いた100点の資料と写真が紹介されました。