ウクライナ大統領、20項目の和平案を初公表 米国と調整残り、ロシアは反対
(VOVWORLD) - ゼレンスキー大統領は、この和平案について、アメリカやヨーロッパも関わる「終戦の基本文書」になると説明しました。
ウクライナのメディアによりますと、ゼレンスキー大統領は24日までに、ウクライナを巡る紛争の終結に向けた20項目の和平案を公表しました。これは、トランプ政権が11月に示した28項目の案を修正し、アメリカ側に送り返した対案です。骨格はこれまでに報じられていましたが、ゼレンスキー大統領自らが記者団に対し、内容を明らかにしたのは初めてです。
ゼレンスキー大統領は、この和平案について、アメリカやヨーロッパも関わる「終戦の基本文書」になると説明しました。ただ、懸案となっている領土問題や、占領下にあるザポリージャ原子力発電所の扱いを巡って、アメリカ側との最終調整が残っていることを認めました。ロシアのプーチン政権は和平案の修正に反対しており、合意にこぎ着けられるかどうかは不透明な情勢です。
20項目の和平案では、再び武力衝突が起きないことを前提に、アメリカやヨーロッパが安全を保証することが盛り込まれています。そのうえで、ウクライナ軍の兵力を80万人に限定するとしています。領土問題を巡っては、ゼレンスキー政権が、東部ドネツク州などからの自軍撤退を改めて拒否しました。また、アメリカ側が提案した「自由経済地域」の設置については、その可否を国民投票に委ねるべきだとしています。(時事通信)