プーチン大統領 アメリカが凍結資産没収なら米資産活用 可能に
(VOVWORLD) - ロシアのプーチン大統領は、アメリカが制裁として凍結したロシアの資産を没収した場合、その補償としてロシアにあるアメリカの資産を活用することを可能にする大統領令に署名しました。
ロシアのプーチン大統領(ロイター) |
ウクライナではロシア軍による激しい攻撃が続き、23日には東部ハルキウ州の州都ハルキウにミサイル攻撃があり、クリメンコ内相によりますと、7人が死亡し17人がけがをしました。
ゼレンスキー大統領は、SNSで、ロシア軍はウクライナの不十分な防空能力などにつけこんでいるとしたうえで、改めて欧米側に支援を求めました。
一方、ロシアのプーチン大統領は23日、アメリカが制裁として凍結したロシアの資産を没収した場合、その補償としてロシアにあるアメリカの資産を活用することを可能にする大統領令に署名しました。
対象となるのはアメリカの個人などが所有する不動産や有価証券といったもので裁判所の命令に基づいて政府の委員会が活用する具体的な資産を決めるとしています。
凍結したロシアの資産をめぐっては、EU=ヨーロッパ連合の加盟国が、21日、ロシア中央銀行の資産の利子から得られる収益をウクライナへの軍事支援などに活用することで合意しました。
また、アメリカでは資産そのものを没収し、ウクライナ支援に活用することを可能にする法律が成立していて、24日からイタリアで開かれるG7の財務相・中央銀行総裁会議で各国の連携などについて議論される見通しです。
今回の大統領令はこうした動きをけん制するねらいとみられます。(NHK)