(VOVWORLD) - アメリカ政府は3日、ポデスタ気候変動特使が今月4日から3日間の日程で中国を訪問し、気候変動問題について協議を行うと発表しました。
アメリカのポデスタ気候変動特使(写真:ロイター) |
温室効果ガスの2大排出国であるアメリカと中国は、世界の気候対策の鍵を握る重要な国々ですが、専門家は今回の協議で大きな進展は見込めないと指摘しています。
ポデスタ氏は今年、アメリカの気候変動特使に就任し、中国の劉振民・気候変動特使と2回目の公式協議に臨む予定です。
アメリカ国務省によりますと、先週行われたサリバン大統領補佐官(国家安全保障担当)と中国の王毅外相との会談では「気候危機に取り組むための具体的な措置の重要性を強調し、さらなる話し合いを歓迎する」との見解が示されました。
また、パリ協定の下では、各国が来年初めまでに温室効果ガスの排出削減目標を提出・更新することが求められており、アメリカは中国に対し、より野心的な気候目標の設定を求める意向です。
さらに、アメリカは途上国への資金支援を目指す「気候資金に関する新規合同数値目標(NCQG)」についても中国の貢献を求めたい考えですが、ブラジル、中国、インド、南アフリカで構成する「BASICグループ」は先月、資金拠出国の拡大は先進国の義務を「希薄化」するものだと表明しています。(ロイター)